『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフ。原作者のJ・K・ローリングのアンチ・トランスジェンダー発言を巡り、確執が取り沙汰されているが、彼女の姿勢に対し、悲しい思いをしていることを明かした。



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 この度トニー賞にノミネートされたダニエルが、The Atlanticのインタビューでローリングの発言について、「結局のところ本当に悲しくなった。会った人、会った時、彼女が書いた本、そして彼女が作り上げた世界、僕はこれらすべてに深く共感しているから」とコメント。

 「彼女がいなければ、『ハリー・ポッター』がなかったのが明らかだから、彼女なしには僕の人生はこうなっていなかった。だからと言って、信念を曲げるのは違うと思う」と続けた。

 ローリングは4月、トランスジェンダーを嫌悪するトランスフォビア発言を繰り返してきた彼女に対し、公に反対の声を上げてきたダニエルやエマ・ワトソンルパート・グリントに対し、謝罪は受け付けないとコメント。埋まらない溝があることが露見し、注目を集めた。
これについてダニエルは、「LGBTQの人達全員の権利をサポートし続けます。言えるのはこれだけです」と話すにとどまった。

 ダニエルは2020年、ローリングのトランスフォビア発言に対し、LGBTQ+の若者を支援する非営利団体The Trevor Projectのウェブサイトで声明を発表。「トランスジェンダーの女性は女性で、これに反する意見は、トランスジェンダーの方々のアイデンティティーや尊厳を損なうものです」とコメントした。

 ダニエルは今回のインタビューで「僕はThe Trevor Projectと12年に渡って活動してきました。何も言わないことは、とてつもなく臆病に思えたのです」とコメント。
「彼女のコメントで悲観的になった人たちを助けたいと思いました。それが彼女の意見であっても、「ハリー・ポッター」シリーズにかかわる全員の意見ではないと言いたかった」と振り返っている。