アニメ映画『きみの色』で声優に初挑戦したお笑い芸人のやす子が、自ら演じた百道さくとの共通点や収録中の裏話を語った。同じ山田尚子監督のアニメ『けいおん!』に影響されて高校時代にギターを始めたという意外なエピソードも明かしている。
【写真】やす子にそっくり! 声優を担当した“さくちゃん”の場面写真
本作は、『映画けいおん!』(2011年)、『映画 聲の形』(2016年)で知られる山田尚子監督の最新作となる完全オリジナル長編アニメーション映画。
人が「色」で見える高校生・トツ子の寮のルームメートで、温かみのある優しい自然色を放ち、”森の三姉妹”とトツ子が勝手に名付けたメンバーのひとり、百道さくの声を演じているのは、本作が声優デビュー作となったお笑い芸人のやす子。先日の声優キャスト解禁の際、SNS上で「ご本人にキャラクターが似ている」「キャラデザ当て書き?」といった声も上がっていた。
そんなやす子は、自身の演じたさくとの共通点について「お菓子が好きなところと明るいところです! アドリブのシーンでは間違えて『はい~』と言いそうになって『あぶねあぶね! これはやす子じゃないから!』ってなりました(笑)」と収録中のかわいらしいエピソードを交えて語っていた。
またアフレコの際、キャラクターが動いているシーンでは自分も同じ動きをして収録に挑んだというやす子は、映画冒頭の急いで走っているシーンは実際に走りながら、パンを食べながらしゃべるシーンでは自分の手を振りながら収録したと振り返り、「例えば、『大太鼓重たいよー』ってアドリブで歌ったシーンでは、背景が吹奏楽部と聞いて、『サクちゃんって吹奏楽部なんだ!』と思って歌いました」と、さくのキャラクターを深く理解し、アドリブを利かせたことも明かしている。
また山田監督作品のお気に入りについて「学生の時からダントツで好きなのは『けいおん』です!」と明かし、高校時代に『けいおん!』がきっかけでギターを始めたという思わぬエピソードも。「学生時代ってちょっとした思い付きで音楽を始めると思うんですが、ステージに立ったり色んな思い出が作れていいなと思いました。高校生の時にこの作品を見れたら共感できる部分がたくさんあるので、残りの学生生活を大切に送れそう、羨ましい! と思います」と自身の思い出を振り返りつつ、トツ子たちと同じく思春期の悩みを抱える学生たちに想いを重ねるように、本作へのあたたかいコメントを贈っている。
山田監督も「彼女から生まれるさくはなんともかわいらしく、幸福感に満ちていてアフレコ現場が笑顔で溢れました」と称賛している。
アニメ映画『きみの色』は、8月30日より全国公開。