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高視聴率をキープし、放送の度に出演者の一挙手一投足が騒がれる『とと姉ちゃん』。特に6月13日放送回の多田の行動は大きな反響を呼んだ。この回は、ビアホールに出かけた常子と多田が酔客に絡まれ、警察までくる騒動へと発展したことから、常子は突然の解雇を宣告される。その解雇の裏には、多田が常子に全ての罪を押し付けていた事実があったという物語だ。
これに対し、ネットでは「ほんとショックでした」「多田にはがっかりだよ」といった声が相次いだ。さらには、この多田の行動を「先輩の前で常子を庇わない、自分だけ逃げる、常子を陥れる嘘をつく。どれも弱い彼女が職場に居続ける為に必要なのだろう」「多田さんのあれは、わかりやすい悪役なんじゃなくて、弱い人あるある。弱い人が善を行う人であるというのはファンタジーであって、実際には、筋を通すにも強さがないとムリだから、リアルな弱い人は自分にプライド持てない分、卑怯にもなれる」と、多田の行動を分析するツイートも多くみられた。
多田の行動が話題になると同時に、それを演じた我妻もがぜん注目を集めることに。主役の脇で不思議な存在感を放つ女優・我妻のキャリアにフォーカスしたい。 我妻は2002年、ティーン向けファッション雑誌『ニコラ』のモデルオーディションでグランプリに輝き専属モデルとして活動。
代表作といえば2014年公開の『さまよう小指』。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014でグランプリに輝いた本作で我妻は、主人公・亮介(小澤亮太)の“ブスな幼馴染み”で、執拗なストーカーを繰り返す桃子を演じた。また、桐谷美玲主演の『ヒロイン失格』では、“六角精児似”のメガネ女子・未帆役で出演。桐谷演じるヒロインが恋する、幼馴染みのイケメン・寺坂利太(山崎賢人)の彼女になったことで舞い上がり、桐谷に嫌味な態度をとるというキャラクターだ。
こうしてみると、我妻が独特な役を演じ続けていることがわかる。もはや、ブスキャラ、嫌われキャラが定着しているようにも思える。そう考えると、多田もハマリ役なのかもしれない。
とはいえ、実際の我妻はニコニコと愛嬌のある笑顔が印象的で、強い信念を持ちながらも女性らしさのある人、という印象。以前『さまよう小指』公開当時に、本人にインタビューを行ったが、当時、我妻は恋愛について「好きな人といる時は楽しいけれど、家に帰ると、そんなに思い出さない。生活にあまり影響しないタイプ」と語っており、柔らかいイメージのある外見とは真逆の、さっぱりした一面を見せたことが印象的だった。
身近にいそうな“癒し系”な外見を持ちながらも嫌われ役もひょうひょうとこなしてきた我妻。