【写真】庭園で笑顔を見せる磯村勇斗 撮り下ろしフォト集
『サ道』では、原田演じる主人公・ナカタアツロウから、イケメン蒸し男(むしお)なるニックネームで呼ばれる、経営コンサルタントの若手サウナーを演じて、サウナにまつわる会話を繰り広げている磯村。実際にサウナに入りながらの撮影は「ドキュメンタリーっぽくて、時間がゆっくり流れています」という。
毎回、全国各地のサウナや、サウナに関するうんちくが語られていく本作。初回では『サ道』の作法である“ととのう”ことが紹介された。“ととのう”とは、サウナ室~水風呂~休憩を3回程度繰り返すことで得られる多幸感、一種のトランス状態のこと。磯村もしっかり体験してからクランクインした。
「元々サウナには行っていましたが、“ととのう”という作法は知りませんでした。ととのいましたよ。本当に。自然と笑みがこぼれて、トリップする感じ。これはやめられないですね」と笑顔を見せる。
もちろんドラマでのトリップ状態は演技であるわけだが、サウナでの“ととのう”よろしく、磯村自身、芝居をしている最中に「キタ!」と恍惚(こうこつ)を感じる瞬間というのはあるのだろうか。
「演技を超えて無心でセリフをしゃべっているとか、無心で動いているとか、そういう状態になることはありますね。たまにですけど。ただ、それがいいのかどうかは分からないです。きちんと役としてのコントロールが効いていないとダメだと思います。でも、自分がその役になってしまっているような感覚になることは、確かにありますね」。 中学時代に監督や主演を含む何役もこなして自主映画を作り、高校時代には自ら探して地元の劇団に所属するなど、“役者になりたい”という夢が明確だった磯村。いま、その夢を叶えて順調に歩んでいるように見えるが、「日々苦労です」と口にする。
「毎回、作品ごとに課題が見えてきますし、その都度、乗り越えていかなきゃならない。昔の自分と比べたら、少し力を抜いて現場にいられるようになったかもしれませんが、注目されるようになったゆえのプレッシャーも感じます。上り調子のときに、悪い評価があるとすぐに下がったりしますし。でもそこを気にしていたら仕方がない。
だが現在の注目度の高さは、確実に、磯村自身のビジョンが作ってきたものだ。
「同じ役が並ばないようにはしてもらっています。いろいろな顔を見せたいし、挑戦したいので。似たイメージを付けないように。そのことは意識していますし、安易に役をできないなとは思います。役作りを含めて、きちんと向き合っていきたいという思いが、一層強くなっています」。
そして、今回これまでとは全く違った毛色のドラマ『サ道』に挑戦した磯村は、見どころを次のように語る。「実生活でも、週3回くらいはサウナに通っています。原田さんと三宅さんとの並びなので、若手の蒸し男の“ととのう”表情は、ちょっとかわいい感じを出しました(笑)。サウナ好きな方はもちろんですが、『サウナってそうなんだ』と知っていただける作品ですし、楽しんでもらえると思います」。会話ベースのゆる~い時間の流れる本作で、磯村の新たな面が見られる。
ドラマ25『サ道』はテレビ東京ほかにて毎週金曜24時52分より放送中。