女優の尾野真千子が4年ぶりに映画主演を務める石井裕也監督最新作『茜色に焼かれる』より、ポスタービジュアルと11点の場面写真が解禁された。

【写真】尾野真千子がたくましく生きる母親を熱演 映画『茜色に焼かれる』場面写真

 本作は、映画『舟を編む』『町田くんの世界』の石井監督が脚本も手掛ける、現在の世相に正面から対峙(たいじ)し、人間の内面に鋭く向き合った激しくも切ない魂のドラマ。

傷つきながらも、自身の信念の中でたくましく生きる母親の姿を通して、観るものに時に衝撃を、時に温もりを与え、これまでのどの作品よりも自由にして、同時にどこまでも優しい世界を作り上げた。

 4年ぶりに主演を務める尾野が、逆風を受けながらも前向きに歩もうとする母親・良子を演じ、良子の13歳の息子・淳平を映画『ミックス。』などに出演した和田庵、その純平が憧れを抱く良子の同僚・ケイを映画『あの頃。』の片山友希、交通事故で命を落とす夫・陽一をオダギリジョー、良子とケイを見守る風俗店の店長を永瀬正敏が演じる。

 この世界には、誰のためにあるのかわからないルールと、悪い冗談みたいなことばかりがあふれている。誰もが自身を偽り、まるで仮面の生活を強いられているかのように。
そんな、まさに弱者ほど生きにくいこの時代に振り回されている一組の母子がいた。哀しみと怒りを心に秘めながらも、わが子への愛を抱えて気丈に振る舞う母。その母を気遣って日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子。果たして、彼女たちが最後の最後まで絶対に手放さなかったものとは?

 解禁されたポスタービジュアルは、夕焼けの中、2人乗りをする親子の後ろ姿と、明日への希望を携えながら微笑む母親・良子の姿が切り取られたもの。次から次へと押し寄せてくる難題に対して、哀しみと怒りを心に秘めながらも、たくましく前向きに生きる良子の姿に希望と勇気を感じされられる。

 併せて公開された場面写真には、もがきながらも日々を懸命に生きる良子(尾野)をはじめ、純平(和田)、ケイ(片山)、陽一(オダギリ)、風俗店の店長(永瀬)らがさまざまな表情を見せている。


 映画『茜色に焼かれる』は5月21日より全国公開。