今月3日、台湾でタクシー運転手の男性が日本人乗客らから殴る蹴るの暴行を受け、重傷を負う事件が起きた。シートベルトを着用するよう注意されたことに腹を立て、運転手をボコボコにしたのは東京・六本木のレストラン・ラウンジ「VANITY LOUNGE」などを経営する友寄隆輝容疑者。

同乗した日台ハーフタレントMAKIYOもハイヒールで2回ほど踏みつけたとして、友寄容疑者とともに重傷害未遂容疑で逮捕、起訴。11日、友寄容疑者には懲役6年、MAKIYO容疑者には懲役4年が求刑された。

 日本ではまだそこまで報じられていないが、台湾では連日トップニュースの大騒ぎ。昨年3月の東日本大震災の際に多額の義援金を寄付するなど"親日"で知られる台湾国民も、今回の友寄容疑者の"蛮行"に怒り心頭で、こじれれば日台関係に亀裂が生じかねない。

 現地メディアによると、友寄容疑者は運転手が意識を失ったあとも執拗に蹴り続けていたという。

「現地では反日感情が高まっており、台湾の馬英九総統も『真相を解明するように』と異例の指示を出した。

中途半端な幕引きはありえない」(現地のマスコミ関係者)

 友寄容疑者の"凶暴さ"とともに注目されているのが、その背景だ。六本木事情に詳しいある人物は「友寄は夜の六本木の"顔役"の1人。闇社会との接点も浮上している。昨年12月に六本木で起こった暴力団襲撃事件の加害者に近い勢力とも交流があったといわれている」と話す。

 事実、現地メディアでは友寄容疑者の親族に暴力団関係者がいると報じている。

「(友寄容疑者らは)法律違反なんて何とも思っていない連中。

ささないなことで運転手をボコボコにするくらいですから。日本のネット上でも擁護の声は皆無で『日本の恥だから、死刑にしてくれて結構です』という趣旨のコメントが多い」(芸能プロダクション幹部)

 出国禁止令が出されているため、友寄容疑者らは海外で裁かれることになりそうだ。


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