サッカーJ2・ジェフユナイテッド千葉の退団人数が話題になっている。12日の松田力の名古屋グランパス復帰で、その数は、なんと24人にも上った。
「さすがに多すぎますよね。しかも、試合に出れない選手が移籍したわけではなく、昨シーズンの最終節のスタメン11人のうち、残留したのはたった3人しかいないんですよ。これが毎年のように続いていて、3年以上千葉でプレーしている選手はたったの4人しかいません。ジェフの今年のオフィシャルカレンダーに載っているのは、別のチームの選手だらけになってしまっています。
ジェフの24人という数字ばかりが目立ってしまっているが、実はザスパ草津群馬、京都サンガ、モンテディオ山形、松本山雅も、20人近くの選手が退団、移籍している。では一体なぜ、J2のクラブはこのように移籍が頻繁に行われてしまうのだろうか?
「当たり前ですが、人気選手や実力を持った選手はJ1に集まります。それによって出場機会を求める若手選手や、ピークを過ぎたベテラン選手がJ2には多く集まってくるんです。なので、シーズン終了後にはJ1へとステップアップする実力のある若手、さらに下のカテゴリーへのステップダウンや引退を表明するベテランが当然現れ、今回のような事態になってしまうんですよ。
存続するだけでも大変といわれているのがJ2のクラブ運営だ。各クラブそれぞれの事情があり、仕方のない部分も大いにあるのだろう。しかし、クラブにとって一番大事なのはお客様であるサポーターであり、必死に戦う選手たちだ。このふたつをないがしろにしているようでは、ジェフの未来は到底明るいとはいえない。
(文=沢野奈津夫)