美容整形外科が調査している「人気女ランキング」を、当の女優たちがかなり意識しているという。広告代理店のリサーチ担当者によると、複数の大手芸能プロがそのデータを取り寄せて、当人も含めて閲覧しているというのだ。



 その中のひとつが、全国に4店舗を持つ「水の森美容外科」が2月中旬に調査した「憧れの女優ランキング」。実際に美容整形を施した東京、大阪、名古屋3都市の30代までの顧客900名を対象にしたアンケート結果だ。

 これによると、1位は石原さとみ(241票)、2位・深田恭子(224票)、3位・北川景子(216票)が僅差で並んでトップ3。

 以下、4位から順に、武井咲(140票)、新垣結衣(133票)、佐々木希(106票)、有村架純(104票)、広瀬すず(92票)、西内まりや(88票)、長澤まさみ(83票)となっている。

 ただ、このランキングは、地方別に見ると順位が変わる。東京に限定するとトップは北川(84票)で、石原は2位。
全国6位の佐々木も4位に上がり、逆に武井は10位に落ちるのだ。

 名古屋では深田が1位(81票)で、佐々木は9位。大阪では石原の人気が票を伸ばし91票と全国と同じ1位で、下位では広瀬が少しアップの6位となる。

 顧客からは、石原に「目と唇がほしい」、深田に「きれいでセクシー」、北川に「何をしてもハマる」という声が寄せられているが、美容関係者は「東京は正統派な女優が好まれる傾向があり、名古屋ではきらびやかな女優、大阪は派手めが好まれる傾向がある」という。

 このリポートを芸能関係者が入手するのも、当然かもしれない。調査では、昨年の美容整形実施者の6割が20代で、目元の施術となると10代が増加中だという結果も出ている。


「そうした女性たちがどんなタレントに好感度を持っているかというのは、重要なマーケティング。CMなど、広告契約を獲りたいタレント側にとっては、指針になる」とリサーチ担当者。

「正直、女優は髪形も服装もメイクもすべてプロがやっているわけで、さらに受ける仕事内容も加えれば、それ次第で印象は変わる。だから、石原さとみのようなタイプが受けることがわかれば、これから売り出す若い女優も、その方向性に持っていくことができる。そうすれば、“ポスト石原”などといわれて知名度が上がるでしょう」(同)

 芸能界ではゴリ押しタレントも多数いるが、こちらのデータはまさに本物。石原、深田、北川の3強こそ、若い女性にとって間違いなく人気の女優といえるわけで、さらに広告効果も高いキャラクターといえる。


 先のランキングでは、なぜか人気のハーフタレントがひとりもいなかったが、美容関係者は「ハーフタレントは女優で成功した人が少ないのと、そもそもハーフは身近でないという感覚があるので、除外されやすい」という。

 また、人気女優の綾瀬はるか桐谷美玲、宮崎あおいらがトップ10に入れなかったことについては、「ヒットしたドラマなどに左右される傾向があるので、時期が違えば順位はすぐに変わる」とした。つまり、前出の3強とて安泰ではないというわけだ。

 世間では美容整形の需要が高まる一方、少なくとも人気商売の女優たちは、こうしたランキングをしっかり意識しているようだ。
(文=片岡/NEWSIDER Tokyo)