一向に収束する気配がない大相撲の元横綱・日馬富士の貴ノ岩への暴行事件。時間の経過とともに、これが単なる酒の席でのケンカではなく、横綱・白鵬を中心とした“モンゴル力士会”と「ガチンコ」を提唱する貴乃花部屋の確執が背景にあることもわかってきた。



 そんな中、ある角界関係者が「マスコミは肝心な部分を隠している」と重大証言する。

 同氏が挙げたのは、暴行のあった酒席からさかのぼること1カ月前に開かれた、錦糸町での飲み会で起きたある“出来事”だ。

 東京・墨田区錦糸町のバーで、酒に酔った貴ノ岩は、モンゴル出身の若い衆に対して説教。声を荒らげるなどヒートアップしたため、同席していたモンゴル出身の元幕内力士、元十両力士らが「ほかにお客さんもいる。力士が大声出したら怖がられるから、やめなさい」などと、なだめようとした。これに貴ノ岩が反発し「俺は白鵬に勝った!」「あなたたちの時代は終わった」と口にしたことが、後に白鵬に伝わり、暴行事件の伏線になったと言われている。


 だが、前出の関係者によると、一連の貴ノ岩の発言に関する報道には、肝心な部分が抜けているという。

「『俺は白鵬に勝った』ではなく、厳密に言うと『俺は“ガチンコ”で白鵬に勝った』です。さらに『あなたたちの時代は終わった』も、私が聞いているのはニュアンスが違っていて『そういう時代は終わった』という言葉だったと聞いています。一聴すると大差がないように思うかもしれませんが、意図するところは全然違う。特に後者の『そういう時代』は、白鵬・日馬富士・鶴竜のモンゴル3横綱の時代が終わったということではなく、星の貸し借り、つまり『これからはガチンコ相撲ですよ』という主旨が含まれる。年下の若造にそこまで言われて、白鵬が黙っていられるはずがない」

 一部で白鵬を「八百長横綱」と批判する週刊誌もあるが、真偽はわからない。
それよりも前出関係者は「マスコミはなぜ、最も肝心な部分を隠すのか? 相撲協会に忖度しているのか」と首を傾げている。

 騒動は、大相撲の根幹を揺るがす大スキャンダルに発展する可能性もある。