能年玲奈改め女・のんが、渡辺えり主宰の舞台「私の恋人」に初出演する。

 同作は渡辺の劇団「オフィス3○○」の新作音楽劇で、第160回芥川龍之介賞を受賞した上田岳弘氏が、2015年に発表し、第28回三島由紀夫賞を受賞した同名小説が元となっている。



 見所は、30もの役柄を、渡辺、小日向文世、のんが演じ分ける場面。舞台関係者によれば「ベテラン2人(渡辺、小日向)に負けじと、初舞台ののんさんも、役柄を”憑依”させて頑張っている」という。

 所属事務所からの独立トラブルで芸能界では苦しい立場が続くのんだが、今回はNHK朝ドラあまちゃん」(2013年)で共演した渡辺が手を差し伸べる形で出演が決まったという。

 のんの普段の暮らしぶりは質素らしく、稽古場には白の軽自動車で登場。保護者のようにのんに寄り添うのは、「生ゴミ先生」と慕う演出家の滝沢充子氏。独立騒動の中心人物であり、一部でのんを「洗脳した」とも報じられた人物だ。


「顔の売れているのんさんが、まさか軽自動車でやって来るとは思いませんでした。マネジャーは付いておらず、滝沢氏がその役目をこなしています。どこへ行くにも2人は一緒。のんさんは滝沢氏を慕っているので、稽古で言われたことよりも、滝沢氏からのアドバイスの方が勝ってしまう。ようは演技指導者が2人いるような状況で、劇団を率いる渡辺さんは、その辺りの調整に苦労しているようです」(舞台関係者)

 公演は8月7日に東京都内近郊で行われるプレビュー公演を皮切りに、兵庫、鹿児島、山口、福岡、岩手、山形などを巡演する。のんは舞台女優としての第一歩を踏み出すことができるだろうか。