元弁護士の女探偵・上水流涼子(天海祐希)が、IQ140の頭脳をもつ貴山伸彦(松下洸平)を相棒に、現代の“あり得ない”敵を“あり得ない”手段で成敗する極上痛快エンターテインメントとなるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』。5月22日に放送された第6話は、ついに貴山の過去の一端、貴山の父・勇作(小林隆)が植物状態になった理由が明らかになると共に、史上最悪の“クズ”敵を成敗する展開となった。
第6話の依頼者は、夫が駅で転落して亡くなったという野崎多香子(野村麻純)。多香子は、八雲建設に務める夫が「いつか俺は社長に殺されるかもしれない」と生前に話していたことから「夫は殺された」と主張。警察にも話したが、突然捜査が打ち切られてしまい、途方に暮れていたところ、涼子を慕う相談センター勤務の丹波勝利(丸山智己)が上水流エージェンシーを紹介したのだった。
まず八雲建設の社長・八雲治(浅野和之)を調査する涼子と貴山。ハイヤーに仕掛けた盗聴器から、八雲と外務副大臣・増本幸次郎(石黒賢)の関係を疑う。調べていくと、増本陣営は選挙のたびにかなりのバラマキをしており、その金の出どころが八雲建設である可能性が高い。
これまで涼子の変装が気づかれる展開はなかったが、今回初めて増本は見抜き、選挙事務所に潜り込んだ涼子と貴山をクビに。さらに増本は貴山の顔を思い出し、あることに気づいた様子だった。増本らは手強い敵となりそうだったが、盗聴器から八雲が「書類」を探していることを知った涼子は、野崎の家を訪れる。“事故”に遭う3日前に娘の部屋の壁紙を突然変えたことを知り、断って壁紙を破る涼子。そこには野崎が突き止めた八雲と増本の癒着の証拠が隠されていたのだった。
そこで明らかになった真実は、貴山を驚かせた。八雲建設はカンボジアに病院を建てるODAを12億で受注していたが、実際の建設費用は6億円もかかっていないことが発覚。浮いた金が増本陣営に流れているようだった。この不正に気づいた野崎は消されたのだ。だが、それだけではなかった。6年前にも増本と八雲は同じ不正をやっており、当時それを暴こうとしたのが貴山の父親・勇作。
ここでついに、第3話から続いていた、涼子に黙って病室の勇作を見舞う貴山に話がつながった。6年前、アメリカにいた貴山は、勇作が家に放火し、母親と妹が巻き込まれて亡くなったこと、勇作も重体であると知らされ、急きょ帰国した。以来、貴山は勇作が母親と妹を殺したのだと恨み、植物状態の勇作の治療を続けてもらいながら、いつか勇作を殺そうと思っていたのだった。だが、事実は違ったのだ。
増本は貴山の顔を見て、貴山勇作の息子だと勘づいた。
本ドラマではターゲットから秘密を吐かせるために、潰れるまで酒を飲ませるのは常套手段となっているが、今回は料亭のお座敷屋敷で発揮。野球拳で負けたほうが酒を飲むという勝負で、涼子は八雲に完勝したが、それを可能にしたのは貴山の頭脳だった。
もっとも、貴山の“謎”はすべて明らかにされたとは言い難い。18歳のときにアメリカに渡り、大学で行動心理学・認知心理学などを学び、大学院で物理学・機械工学などを研究。冒頭のシーンでは貴山の開発した認証システムが評価される場面もあった。
次回は涼子・貴山の最強バディが誘拐事件に翻弄されることになり、ハラハラさせられる展開となりそうだ。涼子の過去の傷害事件の謎についてもいまだ不明なことだらけだが、そろそろこちらも進展があるのだろうか。今夜放送の第7話に期待したい。
『合理的にあり得ない』水野美紀の悪役っぷりも…話に粗が目立つ? 松下洸平“貴山”の過去に期待 騙しあり、ダーティープレーあり、鉄拳制裁ありとアウトロー要素が揃う、探偵と助手のバディによる痛快エンターテインメントを謳う天海祐希主演ドラマ『合理的にあり得ない ~探...
■番組情報
月曜ドラマ『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』
フジテレビ系毎週月曜22時~
出演:天海祐希、松下洸平、白石聖、中川大輔、丸山智己、仲村トオル ほか
原作:柚月裕子『合理的にあり得ない 上水流涼子の解明』(講談社文庫)
脚本:根本ノンジ
音楽:眞鍋昭大
主題歌:ざきのすけ。「彼は誰どき」(ソニー・ミュージックレーベル)
プロデューサー:萩原崇、清家優輝
演出:光野道夫、二宮崇、倉木義典
制作協力:ファインエンターテイメント
製作・著作:カンテレ
公式サイト:ktv.jp/arienai