「週刊現代」を発行する講談社の社屋

今週の注目記事・第1位「『認知を拒否された』岸田最側近木原副長官愛人の告白音声」(『週刊文春』6/29日号)

同・第2位「告発スクープ! 『和牛』水田信二“17歳年下”元恋人への『ベッドでの殴打&隠し撮り疑惑』」(『フライデー』7/7日号)

同・第3位「女優が告発『テレ朝』“セクハラ大魔王”はコンプラ担当」(『週刊新潮』6/29日号)

同・第4位「陸自3人殺傷『18歳候補生』の実名と全履歴」(『週刊新潮』6/29日号)「『ネグレクト』『戦争志願』『軍歌』陸自2人射殺犯18歳の暗夜行路」(『週刊文春』6/29日号)

同・第5位「佐藤健、舞台俳優との不倫で示談 広末涼子激白」(『週刊文春』6/29日号)

同・第6位「巨弾スクープ 日本人の『マイナンバーと年収情報』はこうして中国に流出した」(『週刊現代』7/1・8日号)

同・第7位「『東山君、知ってるでしょ』元男闘呼組土田一徳怒りの告発」(『週刊文春』6/29日号)

同・第8位「競泳北島康介 柔道吉田秀彦 競泳萩野公介 五輪金トリオが布教活動に励む『富士王朝は存在した』謎の新興宗教」(『FLASH』7/4日号)

同・第9位「『マイナ保険証』やっぱり要らない」(『週刊新潮』6/29日号)

同・第10位「維新はハラスメント天国だった」(『週刊文春』6/29日号)

同・第11位「『板野友美』が『750万円返せ』と訴えられた」(『週刊新潮』6/29日号)

同・第12位「大阪桐蔭ラグビー部顧問の殴打で『床に血だまり』」(『週刊文春』6/29日号)

同・第13位「永山絢斗逮捕直前のお祈りと事務所を悩ませた酒乱」(『週刊文春』6/29日号)

同・第14位「『ガーシーの闇』を徹底的に読み解く」(『サンデー毎日』7/2・9日号)

【巻末付録】現代のSEXYグラビアを採点!

 

 

 今週はポストがお休み。

 ところで、サンデー毎日の表紙「美少女戦士セーラームーン」には驚いたというより呆れた。

 これまでも週刊朝日と同じようにジャニーズ事務所のタレントたちを表紙に使い、「あれではジャニー喜多川の性加害問題はできはしない」と顰蹙を買ったが、今度は少女漫画ときた。

 どういう意図があるのかわからないが、なんでも、この漫画が(アニメというそうだが)遂に最終章を迎えるそうで、劇場版も公開されるというのである。

 出版元の講談社は喜ぶだろうが、サン毎の読者にはそっぽを向かれるのではないか。たしかに、ジャニーズ事務所のタレント起用の時も、これで若い子たちが買ってくれて、毎号1万部は伸びたそうである。

 だが、ここで何度もいっているが、表紙が良くて売れることはほとんどないが、表紙が嫌で売れないことはよくあるのだ。

 たしかに1990年代のヒット作だから、今の30代、40代の女性には「懐かしい」という人も多いだろうが、そういう人は週刊誌を買わない。

 サン毎の中の記事とこの表紙とグラビアは乖離しすぎているのではないか。破れかぶれという編集方針はわからないでもないが、こういうことをやっていると、週朝の二の舞になり、休刊が早まるかもしれないと思うのだが。

 

 週刊現代編集部の内紛に一応区切りがついたようだ。それについてはあとで触れる。

 

 ネット上で芸能人や有名人たちの私生活を暴露して、多くのカネを稼いでいたガーシーこと東谷義和が、日本に帰国して暴力行為等処罰法違反や名誉毀損容疑で逮捕された。

 ガーシーはドバイにいる時、これは「国策捜査」だと息巻いていたそうだが、その主張は帰国して逮捕されてからも取り調べで主張できるのだろうか。

 ドバイにいるガーシーをインターネットを通じてインタビューしたノンフィクションライターの石戸諭が、この逮捕を巡り論考している。面白いのは、ガーシーに暴露系ユーチューバーを提案した、彼の麻雀仲間でドバイ滞在時の有力な支援者であった秋田新太郎という若手の企業家には、銀行から融資金をだまし取ったとして有罪判決が下っている。アダルト動画投稿をメインにしている「FC2」の創業者である高橋理洋も性行為のライブ配信で京都府警から逮捕状が出ている。そうした人間たちが、日本の警察の手から逃れてドバイに集まっているというのである。

 ガーシーが多額の借金を返済するためにドバイで暴露YouTubeを始めて大枚のカネを稼いでいたように、カネを持って海外に逃げた人間たちの強固なネットワークがドバイにはあるようだ。

 ガーシーの場合は、参議院議員にまでなってしまったため、日本の警察も本腰を入れて取り組み、ドバイ政府まで動かして強制送還させたが、そうまでしないワルたちが、まだドバイには何人かいるようで、優雅な暮らしをしているそうである。

 昔はタイやインドネシアだったが、今の時代はドバイなどの中東の国が居心地がいいらしい。いっそ日本の警察も、ドバイ駐在員でも置いたらどうか。競馬も見られるし。

 

 さて、俳優の永山絢斗(34)が大麻取締法違反容疑で逮捕された。永山は6つ年上の俳優・瑛太の弟だ。

 兄の映画に感銘を受け、尊敬する俳優は堤真一、憧れは勝新太郎だというが、勝の演技ではなく、薬物好きを見習ってしまったようだ。

 それにこの男、酒を飲むと酒乱になり、バーで飲むとカネを払わず、呼び戻して店員がしつこく催促すると、1万円札ではなく、クシャクシャにした千円札を投げ捨てることがあったという。

 永山が薬物をやっているという情報が警視庁薬物銃器対策課にもたらされたのは、永山の家に出入りしたことがあった元カノからだったという。

 いっぱしのチンピラを気取っていた永山だが、せっかくの飛躍のチャンスを自ら潰してしまった。

 兄瑛太に対するコンプレックスが、永山を押し潰したのだろうか。

 

 ところで、大阪桐蔭といえば、スポーツ、特に高校野球で9度の甲子園大会優勝を誇る名門校である。

 文春は、ラグビー部の顧問を務めている教諭が、授業中に野球部の部員がガムを噛んでいるのを見とがめ、頭をパチンと叩いたというのだ。

 その上生徒が下を向くと、手の平を思いきり下から上に突き上げたそうだ。生徒はその場に蹲り、血が床に飛び散ったというのである。

 生徒は治療を受けたが、ほかの先生たちは特に当該の顧問のことを問題視せず、むしろ容認しているように見えたという。

 クラスでは学校側に説明を求める声が上がったが、担任は、「今回の件について口外しないように」といったそうだ。

 いまだに暴力が幅を利かせる運動部の悪しき体罰主義は、これだけ批判があるのに、根絶するどころか次第に陰湿になっていっているように思う。

 今回は授業中のことだが、当該の人間が顧問を務めているラグビー部では、こうしたことは日常茶飯なのであろう。

 こうしたことをなくすためには、学校側が毅然とした態度を取り、暴力は許さないと学校中に周知徹底させなければいけないのに、大阪桐蔭のやり方は生ぬるいように思える。

 これでは、スポーツを通じて人間形成などできるわけはない。

 さて、板野友美(31)というのは元AKB48の人気者で、今はヤクルトの次期エース候補、高橋奎二投手(26)の姐さん女房だそうだが、自分のビジネスに夫の名前を出したりと、高橋を利用しすぎて、妻としての自覚に欠けるという批判がヤクルト球団の中でも渦巻いているそうだ。

 事業家としても活躍しているという板野だが、自分のコスメ会社と、これもコスメ会社で、かつては共同で経営していた「HAAB SKIN」から訴訟を起こされているというのである。

 簡略に期すと、「HAAB SKIN」社が共同経営から撤退することになったため、板野の会社は出資していたカネを返すことになった。だが、それが払われなかったため、訴訟に打って出たというのである。

 それがためか、高橋投手はここまで2勝4敗と低迷し、チームも去年の勢いはない。村上様がWBCの後遺症か、許年ほどの活躍をしていないことも相まって、今年はBクラスという声が喧しい。

 こういう時こそ板野は、内助の功をみせ、夫を支えなくてはいけないのに、自分のビジネスで手一杯では、ヤクルト球団の中から批判が出てくるのも致し方ないのであろう。

 

 お次は日本維新の会のお話。

 笹川理府議のセクハラ。交野市支部高橋康幹事長による美好かほる府議への“恫喝”。そして今回は、三期目を狙う熊取町支部でも、来年1月にある町長選は予備選で候補者を決めるべきだという町議の緊急動議に、3期目を目指す藤原敏司町長が怒ってその町議を孤立させ、執拗に離党をするよう吊し上げたというのである。

 新興の政治集団は人材に乏しく、古くからの“ボス”的人間が残っているから、中央のコントロールが効きずらい。

 そのうち、日本維新の会の上層部のセクハラ、パワハラが出てくることは間違いないのではないか。

 自民党が嫌になった有権者たちの受け皿になって党勢を伸ばしてきた日本維新の会だが、しょせんはもう一つの自民党であることは間違いない。

 寄せ集めの政党が、内紛やスキャンダルで潰れることは歴史が証明している。日本維新の会にはそれが早く来ているのではないか。私はそう思っている。

 さてマイナンバーカードが暗礁に乗り上げている。

 新潮によれば、ICチップ付きカードを発行していない国は、アメリカ、デンマーク、オーストラリアなど多くの国があるという。

 ましてや、今の保険証でまったく不自由がないのに、なぜ、来年で保険証を廃絶する必要があるのか、政府は納得がいく説明をできていない。

 こんなものいらない。国民の7割がそう思っている欠陥マイナンバーカードを、岸田や河野はなぜそんなに急ぐのであろう。

 その背景には、国民の全ての情報を政府が握り、それを使ってよからぬことを企んでいるに違いない。私はそう考えている。

 過ちを改めるのに遅すぎるということはない。ETCカードが普及したからといって、同じようにマイナンカードをやみくもに普及させていいはずがない。

 公金受取口座、保険証、運転免許証も一本化するのは、政府にとっては好都合だろうが、われわれ国民にはキャッシュカードやクレジットカードだけで精一杯である。

 もうこれ以上マイナカードなんていらない。それが偽らざる国民の声である。「亡国のマイナカード」になるような気がする。

 

 さて、北島康介、吉田秀彦、萩野公介といえば、誰でも知っている五輪の金メダリストだが、この有名な3人が、ある新興宗教団体の布教活動を熱心にやっているとFLASHが報じている。

 この3人は、東欧・ポーランドにいるウクライナ避難民たちに「玄米粉」を届ける「世界平和人道支援団」として、6月5日から8日までポーランドに行って帰ってきたそうだ。

 この支援団は宗教法人「不二阿祖山大神宮」とその関連団体「地球(ちだま)と共に生きる会」によるものだという。

「不二阿祖山大神宮は、’09に設立。’12年に現在のように改称し、山梨県富士吉田市に移転した教団です。安倍昭恵さんが傾倒し、教団関連イベントの名誉顧問だったことでも有名です。教祖の渡邉聖主氏は『宮下文書』と呼ばれる古文書を教義の中心にしています。神武天皇よりも以前の200~300万年前に、教団本部の場所に『富士王朝が存在した』と主張しており、宮下文書に記された古代神社の再建を活動の中心にしているんです。私が話を聞いた信者は『境内にある3本足の鳥居の真下では、電磁波の悪影響を防ぐことができる』『イエス・キリストもこの地で修業した』と話していました」(ジャーナリストの藤倉善郎)

 再建計画のために、30億円を目標に「奉賛金」を募っているという。

 社会的な知名度のある人間を集めて、その力を利用して布教活動や金集めをしているとすれば、彼ら3人にも責任が生じるはずだ。

 私はこうした新興宗教になんの関心もないが、もし、彼らがその実態を知らずに布教活動に協力させられているのなら、早く目を覚ますことだ。

 ついにというか、やっとというか、ジャニー喜多川問題は、彼に特別に可愛がられていたといわれる東山紀之にたどり着いた。

 ジャニーズ出身のロックバンド。男闘呼組のメンバーだった土田一徳(53)が、35年ぶりに重い口を開いた。

「ジュリーさんは知らないって言っているけど、いや、ヒガシ君、あなたは知ってるでしょうって言いたい。(タレントトップの)ヒガシ君は知っているんだから、それで社長が知らないっておかしい」

 彼がジャニー喜多川に襲われたのは18歳になってから。合宿所で部屋着に着かえ、マットで横になっていたという。

 しばらくするとジャニー喜多川が布団の中に入ってきた。「とうとう俺のところに来た」と思ったそうだ。嫌だったので、振り返って押そうと思ったら、ヒザがジャニー喜多川のお腹に当たったそうだ。

 ジャニー喜多川は「ユー! ズルいよ!」といったという。

 すぐに着替えて合宿所を飛び出した。その日を境に、ジャニー喜多川からお呼びはかからなくなった。

 その後は、友達の家や路上生活までした。別の事務所には入ったが、俳優を辞めたという。

 土田は、今回しゃべる気になったのは、自分たちのように芸能界を離れて暮らしている人間も、ネットで晒されたり死亡説まで流され、周囲からも「ジャニーズにいたよな」と変な目で見られていることに憤り、事実と違うものは違うと公にしないと生きていけないと思い、取材を受けたという。彼はこう話す。

「ジャニーズ事務所とヒガシ君は事実を認めて、そこから透明性を持って再出発すればいいんですよ。僕はジャニーズに潰れろとか、そんなふうには思っていない。いま頑張っている子たちが堂々とエンターテイナーとして生きていくために、全部取っ払ってあげるのが年長者のすることでしょう」

 年長者である東山紀之は、自身が経験したことを洗いざらい話すことができるのか。できはしないだろうな。

 

 さて、安倍第一次政権を吹っ飛ばした「消えた年金問題」をスクープしたジャーナリストの岩瀬達哉が再び動き出した。

 岩瀬は消えた年金問題を追及して社会保険庁が解体された後、新たに日本年金機構を設立するにあたって、設立委員会の委員に就任し、その年金機構を「調査審議」する社会保障審議会年金事業管理部会の委員も務めてきた。

 その岩瀬が初めにこう書いている。

「日本年金機構が業務委託した事業者(SAY企画)から、厚生年金受給者のマイナンバーのほか、住所、電話番号などの個人情報、さらには所得情報までが中国のネット上に流出したのは、わたしが年金事業管理部会の委員在任中のこと。

 この流出問題を調査する『検証作業班』が、同管理部会の中に設置された際、わたしも4人の検証委員のひとりとして調査にあたってきた。

『検証作業班』での調査は約1年半におよび、その過程で判明したことは、機構と厚労省年金局が国権の最高機関である国会で、虚偽答弁を繰り返していたという驚くべき事実だった。

 日本年金機構と年金局は、『虚構のストーリー』と『欺瞞の論理』で国会を欺き、国民を騙し続けていたのである。その犯罪的行為を、事実をもって集中連載で明らかにしていくことにする」

 これは面白くなりそうだ。安倍政権を吹っ飛ばしたジャーナリストが再び、岸田政権を吹っ飛ばすかもしれない。マイナンバーカードの脆弱性が明るみに出れば、マイナ制度を白紙に戻さなくてはいけなくなるかもしれない。期待したい。

 ところで、先週紹介した週刊現代の“内紛”は、鈴木章一常務が責任を取り、辞任することで一応、落ち着いたようだ。

 だが、石井編集長は、この混乱を収拾して部員をまとめられるのか。まだまだ一波乱ありそうな気配である。

 石井編集長に贈る言葉。私が現代の編集長になった時、ある部員が私のところに来てこういった。

「編集長、部数を伸ばすのは難しいでしょうが、編集部を明るくしてくれませんか」

 前編集長はそれほど暗い人間ではなかったが、部数が落ち込み(といっても実売50万部はあったのだが)、なんとなくどんよりと編集部がしていたのは、私も見ていてわかった。

 よし分かった、それだけは心がけようといった。編集長が暗いと編集部全体が暗くなる。

 週刊誌は毎週がお祭りだ。売れようが売れまいが知ったこっちゃない。一期は夢よ、いざ狂え! パワハラは編集部を暗くする。なんでもいいから面白がれ! 編集部が面白がらなくて、読者が面白いと思ってくれるわけはない。踊れ! 踊れ!

 

 ところで、文春の広末涼子の報道は“迷走”しているように見える。

 なぜなら、広末と有名料理人とのW不倫を報じていたのに、次の号で2人の間で交わした「交換日記」という私信を原文のコピーまで公開したことで、プライバシー侵害ではないかという批判が起きた。

 広末の夫のキャンドル・ジュンが、会見を開いて、広末がこれまでも不倫を繰り返してきたことや彼女の精神状態がときどきおかしくなることなど、彼女のプライバシーを暴露してしまったのである。

 W不倫情報が出たことで、広末や相手の男が怒り狂うかと思いきや、広末は文春に直接電話してきて、文春に恨み言をいうのかと思ったら、そうではなく、今度は自分の事務所の対応がおかしいといい出したのである。

 不倫報道をすれば、後は当事者同士が話し合って、子どものために結婚を継続するのか、離婚するのかを秘かに進めるものだが、このケースは、広末や彼女の夫に文春が振り回されている。文春らしくないと読んでいて思った。

 6月20日に文春の記者の携帯に広末本人から電話がかかってきたという。留守電話に吹き込まれた広末の声を聞き、折り返し記者がかけなおすと、彼女はこういったというのだ。

「お話したいことがあります。ずっと会社(所属事務所『フラーム』)にアプローチし続けてきて、裏切られ続けてきて、前回の返事に関しても、私の考えとは違うものを出されてしまった。私も事務所を売るつもりもないんです。戦うつもりもないんです。ただ、あの人(フラームの井上義久社長)とずっとお仕事してきたので、あの人以外と仕事をするつもりもなくて、もしも井上と仕事をしないのであれば、この世界、この業界を去る時かなと。(今は)信頼はしていないんですけど、やっぱり同志というか……」

 事務所との齟齬というのは、今回のW不倫報道が出た時、広末と相手の料理人は、「不倫を認めたい」と主張したが、井上社長は「次の記事が出てから対応すればいい」というスタンスを崩そうとしなかったことを指すそうだ。

 そうした態度に2人は、「事務所とキャンドルが組んでいる」と漏らしていたというのだ。

 私は、事務所としては不倫が明らかになれば、彼女が出演しているドラマやCMのスポンサーに迷惑がかかり、多額の違約金も発生するから、当座はノーコメントにしておいて、世間やスポンサーの反応を見て、「広末を無期謹慎処分」にした対応は、やむを得なかったのではないかと考えているのだが。

 広末は何が不満なのか、読んでいてもよくわからない。続けて彼女は、「私の大好きな戸田恵梨香だったり、唐田(えりか)だったり、(有村)架純ちゃんだったりを守っていけるのかって思った時に凄く不安になったんですね」ともいっているが、このあたりも意味不明だ。

 もともと、フラームは井上が広末のために設立した事務所だったという。彼女は、お金のためではなく、自分の夢や家族を優先したかったから、自由に仕事をやらせてくださいという権利だけを伝えていたそうだ。

 そのために、会社を改善したくてもできなかったと話す。少し涙ぐみながら、こう口にしたそうだ。

「こうやってこっちがアクションすることで、会社も反省したり井上もやり方を変えるんじゃないか。日本の芸能界自体の事務所のシステムをもっと。マスコミを酷いとか責める形ではなく、こっちも誠実に応えなくてはいけないんだっていう姿勢を見せられるんじゃないかと私は思ったんです。色んな疑いを私が会社に持ってしまった。ジュンさんと繋がっているんじゃないか、ジュンさんをどうして擁護するのか、とかも含めて、過去のことから今に至るまで、どうしても、私が信じるものが無くなってしまったところでお話しさせて頂きました」

 こうして電話は切れた。

 私には、この言葉を書き写しても、彼女の心意が私にはわからない。

 文春は、あなたのいっていることはこういうことか? なぜ今、事務所批判をするのは、女優を辞めようと決意したのか? 子供の親権はどうするのか? などの質問をしなかったのか。どうも文春らしくないのである。

 ところで、最近銃を使った犯罪が多発しているように思う。手製の銃もあれば、散弾銃、今度は自衛隊で射撃訓練中に18歳の自衛官候補生が89式小銃を3等陸曹や1等陸曹に発砲して死に至らしめ、別の3等陸曹にも重傷を負わせた事件が発生した。

 自衛隊の、それも射撃訓練中に起きた殺傷事件は、動機が分からないために不気味である。

 文春は匿名だが、新潮は、

「瞬時に3人を殺傷したが、制圧もされず、大量の銃弾を手にしていたら……。一体、どんな惨事が続けて起きていたかわからない。

 18歳の候補生は殺人容疑で送検されたが、少年法が改正された現在も、起訴前とあっては氏名が公表されない。しかし、事件や結果の重大性に鑑みるなら、その素性や関連する事実関係は速やかに詳報されて然るべきであろう」

 として、容疑者の氏名も高校時代ではあるが写真も公開している。

 かつては、女子高生コンクリート殺人事件で、文春が「鬼畜のような犯行」だと高校生たちの実名を公表して問題になった。

 酒薔薇聖斗事件では、犯人が14歳にもかかわらず、新潮社のFOCUS(2001年休刊)は実名と顔写真を公開して、やはり大きな問題になった。

 それに比べると、今や18歳は成人だから、私の個人的な考えだが実名公表は致し方ないのではないか。

 この18歳の容疑者、複雑な育てられ方をしてきたようだ。両親はいるが貧しいため児童養護施設に預けられたり、複数の里親に預けられていたという。

 だが、自転車が好きで、ロードバイクに乗っていたり、ソニーのプレステ4を持っていたり、カラオケにも行っていたそうだ。

 だが戦争に興味を持つようになり、ゲームも戦争もの一色になっていった。

 高校時代は自衛隊に入るといい、入隊試験対策の勉強を熱心にやっていたという。

 その夢がかなって自衛隊に入り、これからというときになぜ? 彼の心の闇を解明しなければ、第2、第3のこういう人間が出てくるのは間違いない。

 

 さて、小さな2ページの記事だが、内容はすごい!

 テレ朝では、2019年に「報道ステーション」の現場トップの桐永洋CPが、女子アナの森葉子アナを自宅マンションまで送り届けた途端、彼女に抱きつきキスを迫ったというセクハラで更迭された。

 だが再び、テレ朝でセクハラ事件が起きているというのである。しかも、その人間は番組のコンプライアンスを審査する「番組審査室」の冨永勝也(59)という御仁だそうだ。

 被害に遭った元アイドルグループ出身の女優(25)がいうには、2020年2月に、彼女が歌や手品を披露するミニライブ会場で、マネージャーに引き合わされたそうだ。

 4カ月後に、冨永に誘われてライブバーに行った。するとそこで、漫画の実写版の制作が予定されていて、なんらかの役で入れ込めるかもしれないといったという。

 それをちらつかせた後は、「下の毛は剃ってる?」などという下ネタばかりを連発。

 だが、実写版への出演ができるかと思い、何度か付き合ったが、それ以上のセクハラ被害には遭わなかったという。

 だが銀座のスポーツバーに顔を出さないかと呼び出され、イベント会社の社長らと飲んでいるところに行くと、いきなり顔を近付けてきてキスをされたそうだ。

 さらに踊ろうとフロアに引っ張られて、両腕を押さえつけ口の中に舌を捻じ込んできたという。

 さらにエスカレートしていく。脚本も書けるというコラムニストとレストランで打ち合わせしていると、「冨永さんがおもむろにスカートのなかに手を突っ込んできた。下着も露になるくらいで、何度手を払いのけても触るのをやめませんでした」。コラムニストは見て見ぬふりをしていたのだろうか? だとしたら共犯だな。

 実写版の企画は実現せず、彼女は冨永に慰謝料を求める裁判を起こすつもりだという。

 これが事実だとすれば、テレ朝のモラルも地に落ちたか? 否、もともとそういう体質なのだろう。

 ところで、私は和牛は好きだが、『和牛』というお笑い芸人はよく知らない。

 漫才コンビ『和牛』は『M-1』で5度も決勝に進出し、ファンの間で実力派として名高いという。

 長い間、独身生活を謳歌していた2人だったが、ツッコミ担当の川西賢志郎(39)は昨年、ボケ担当の水田信二(43)は、つい先日めでたくゴールインを果たしたそうだ。

 その水田のお話。

 水田の相手は、16歳下の人気フリーアナウンサーの山本萩子(26)で、6月中旬の夕方6時半、フライデーは新婚ホヤホヤの2人を渋谷区の街角で発見。車道側を歩く水田の左手に、山本がしっかりと指を絡ませていたそうである。

 だが、その陰で傷ついた1人の女性がいたという。水田の元交際相手のA子。彼女の友人のBがこう語る。

「A子は女優の戸田恵梨香似で山本さんより1歳下の25歳。8年前の夏、彼女が水田さんのツイッターをフォローしたところ、彼からDMが届いたそうです。その後、すぐに水田さんが食事へ誘い、関係を持った。水田さんは東京、高校を卒業したばかりのA子は大阪に住んでいて、18歳のA子が会いに行くこともあった。正式な交際は、A子が21歳になった’18年からだそうです」

 当時、水田はすでに『M-1』で決勝進出の常連だったため、A子も周囲に交際を隠していたため、Bも2人の関係を知ったが深く詮索はしなかったという。

「二人の関係が気になり始めたのは、’19年12月。A子の眼の下に内出血のアザがあることに気付きました。『それ何なん?』って聞いたら、性行為の最中に水田さんに平手打ちされたって言うんです」

 あとからBが知ったのは、水田の温厚そうな顔つきからは想像できないA子への乱暴な扱いだったという。

「SEXとなると彼が豹変するんだそうです。当初、嫌われたくなかったA子は受け入れたらしいのですが、徐々にエスカレートしていったようです。私が話を聞いた時には、失神寸前まで強く首を絞められたり、アザが数日残るくらい殴打されるようになっていました」(B)

 それだけではなかった。性行為中もA子が風呂に入っている時も、ハンディカメラで撮影していたというのだ。

 A子は、動画を削除してくれと頼んだが、水田はすぐ消すからなどといって、応じてくれなかったそうだ。

 これは明らかな犯罪行為だ。

 昨年5月に2人は破局したそうだが、水田は「事務所が別れろといっているから別れてほしい」とわけのわからない理由をA子にいったという。

 A子によれば結婚発表の3カ月前にもホテルで会ったそうだ。その日もわけのわからないいいわけをしてSEXをした。

 A子がいう通りだったら水田という芸人、とても普通の結婚生活を送れる人間とは思えないが、新婚生活を謳歌している妻がこれを読んだら……。

 今週の第1位は、岸田文雄首相の側近で官房副長官の木原誠二(53)の二股生活を追いかけ、追い詰めている文春の記事に捧げたい。

 先週、元ホステスの愛人と子どもが暮らすマンションに出入りしている木原の動向を詳報した文春だが、木原はもとより、愛人も木原との仲を否定し、子どもも木原の子ではないといっていた。

 しかし、さすがは文春。この愛人が赤裸々に本音を吐露していた音声を入手していたのである。

 彼女には大きな病が見つかり、まだ小さな子どもの将来のことを思うと居ても立ってもいられない心境になったようである。

 木原は、「本妻と交際していたころ、本妻と同様に銀座のホステスだったA子さんとも付き合っていたんです。そして十四年、本妻とA子さん二人が相次ぎ妊娠した。A子さんも当然、入籍を望みましたが、木原氏は数カ月妊娠発覚が早かった本妻のほうを選んだんです。A子さんとは結婚せず、B子ちゃんの認知もしませんでした」(事情を知る木原事務所の関係者)

 A子は、産後に異常出血があり入院して手術を余儀なくされた。彼女の知人がいうには、「このとき、木原氏に手術の同意書にサインしてもらった。ただ木原氏は、直前まで安倍(晋三)内閣の外務政務官を務めるなど若手議員としてステップアップしていた時期。そのため、A子さんの具合はそっちのけで、自身の素性が病院側にバレることばかり気にしていたそうです」

 だが生まれたB子ちゃんを木原は大変可愛がり、通う私立の学費を出し、学校行事にも父親として参加していたそうである。

 そんな生活が一変したのは、新潮(2021年12/23日号)が愛人と隠し子のことを報じたからだった。

 その頃に、A子に病気が発覚したのである。録音の中でA子がこういっている。

「(病気になった後)電話したのが間違いだった。B子をどうしようと思うと、やっぱりそうすると父親しかいないなって思ったの」

 B子の父親は木原だといい切っているのだ。A子の知人が「なぜ木原氏は認知しないのか?」と問うと、

「まあ、自分の出世のためなんじゃないですか。(中略)バレるから、早く離婚一回して(B子ちゃんを)籍に入れておいた方がいいよって言ってたんですよ」

 さらに、

「私もさっき言ったんですよ。『往生際悪いね。もうさあ、認めればいいじゃん』って言った。そこまでは嘘をつき通したけど、(今後も報道が)出るんだったらさ、『認めて(議員を)辞めたら』って」

 木原は文春の直撃に対して、

――B子ちゃんと親子関係、血縁関係がない?

「そういうことです」

――A子さんの手術の同意書にサインした?

「そんなこともないです」

 嘘をついているのはどっちか? 読めば明らかだ。木原辞職という見出しが躍るのもそう遠いことではないような気がする。

 それにしても不思議なのは、本妻の肉声が全く聞こえてこないことだ。諦めたのか、もはや別居状態で、離婚まで秒読みなのか、それとも夫よりよっぽど太っ腹な女性なのだろうか。(文中敬称略)

【巻末付録】

 今週は現代だけ。

 特別付録がついている。「オリジナルDVD48分 令和の完売クイーン 菊地姫奈」と「美しすぎるラウンドガール 雪平莉左」。これは豪華だな。値段は合併号だから620円。お得感はある。

「シリーズ 伝説のグラビア・クイーンに逢いたい 堀江しのぶ とこしえの青春」

「圧巻グラマラス 菊地姫奈」「雪平莉左 溶ける柔肌」

「沢口愛華 秘密の夜デート」

 袋とじ「インリン・オブ・ジョイトイ 最後のカムバック」

 いや~、豪華版だな。これでどれくらい部数を伸ばすか。もしダメなら、ヘアヌードグラビアはやめたほうがいいな。
 

『週刊現代』編集部の内紛とOBの怒り ほかスクープ15本今週の注目記事・第1位「広末涼子W不倫“交換日記”『愛しい恋しい周作さんへ』」(『週刊文春』6/22日号)同・第2位「スクープレポート トヨタがおかしい」(『週刊現代』...
「週刊現代」よ、パワハラは編集部を暗くする。踊れ、踊れ!
『週刊現代』編集部の内紛とOBの怒り ほかスクープ15本
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日刊サイゾー2023.06.20