三宅健 TOBE 公式ツイッターより

 5月にジャニーズ事務所を退所した元V6・三宅健が7月2日、滝沢秀明氏が設立した新会社・TOBE(トゥービー)に所属すると発表。これを受け、ネット上では「ジャニーズ事務所が分裂するってこと?」と危機感を抱くジャニーズファンも少なくないようだ。

 この日、44歳の誕生日であった三宅は、TOBEの公式YouTubeチャンネルの生配信で「この度、私、三宅健はTOBEとともに活動することを正式にご報告させていただきます」と報告。

 今後は、全国でコンサートを行ったり、YouTubeチャンネルを立ち上げるといい、「アイドルが持つ潜在的な可能性を広げていきたい」と展望を語った。

 TOBEといえば、三宅以外にも、元King&Prince平野紫耀神宮寺勇太や、元ジャニーズJr.内ユニット・IMPACTorsのメンバー、そして8月末をもってジャニーズ事務所を退所するKis-My-Ft2北山宏光といった“辞めジャニ”たちも順次、滝沢氏に合流するのではないかとうわさされている。

 ネット上では、「これからのTOBEがとにかく楽しみ。ジャニーズ事務所にいるより、タレントが柔軟に動けそう」「ジャニーズは日本のエンタメ業界では強いけど、海外で活動したいなら、タッキーの事務所のほうがよさそう」と期待を寄せる声が相次いでいる。

 その一方で、滝沢側からジャニーズタレントに移籍を促しているのではないかと“引き抜き”を疑う声もあり、「そういうのって芸能界でタブーじゃないの?」「結構、危ないことしてるように見える」との声や、「これって見方によっては、ジャニーズ事務所の分裂騒動なのでは?」との指摘も見られる。

 芸能事務所の分裂といえば、過去に芸能事務所・イエローキャブのお家騒動が話題に。

 1980年に設立され同社は、2代目社長の野田義治氏の手腕によって、かとうれいこ細川ふみえ雛形あきこ山田まりや小池栄子佐藤江梨子MEGUMIといったグラビアアイドルが続々とブレーク。

 しかし、2004年に経営上のトラブルが起きると、野田氏は社長を辞任し、自身が筆頭株主であったサンズ(現・サンズエンタテインメント)で独立することに。

 すると、雛形やMEGUMIなど大半のタレントがサンズへ移籍。イエローキャブには小池や佐藤ら数人しか残らず、結局この2人も後に独立したため、15年に経営破綻した。

 また、声優業界でも1979年に青二プロダクションの分裂騒ぎが起きている。

 当時、同社に不満を持っていた野沢雅子神谷明三ツ矢雄二ら声優16名とスタッフ6名が事務所を一斉退社し、ぷろだくしょんバオバブを設立。そういった経緯があるため、青二プロとバオバブは「犬猿の仲」とささやかれた時期もあった。

 そんな過去のケースと、滝沢氏の動きは異なる部分が多い。しかし、昨年10月末でジャニーズ事務所を退社した滝沢氏が、それ以前からタレントの引き抜きを目論んでいたとすれば、極力波風が立たないように「段階的な分裂」を計画している可能性もありそうだ。

 日本のエンタメ業界に一大帝国を築き上げたジャニーズ事務所。いつか、所属タレントが「ジャニーズ残留組」と呼ばれる日がくるのだろうか。