木村拓哉

 創業者・ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題による影響で、帝国の土台が崩れ始めているジャニーズ事務所。加速するスポンサー離れの影響は、ドラマ業界にも直撃している。

 9月21日付の「スポニチアネックス」は、今秋に撮影予定だった『教場』シリーズ(フジテレビ系)のスペシャルドラマの撮影が延期されたと報道。その理由について、同局スタッフは「番組制作上のトラブル」「作品を上質なものにするため」と説明したという。

 しかし、26日発売の「週刊女性」(主婦と生活社)によれば、「スポンサーがつかないかもしれない」との理由で撮影を延期したとか。これにより出演予定だったキャストが何人か降板を申し出たと報じている。

 『教場』といえば、20年1月4日と5日に放送されたスペシャルドラマが両日ともに世帯平均視聴率15%超え(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。21年1月3日と4日放送の『教場II』も13%を超え、今年4月期には初の連ドラ版『風間公親-教場0-』も放送された。

ジャニーズドラマ、“話数削られる”可能性

 また、現在、ジャニーズ俳優が出演するドラマに広告出稿を控える動きがあることから、他局でも複数のジャニーズドラマの制作がストップしている様子。一部報道によると、すでに「ACジャパン」の公共広告に切り替えるケースも一部で出ているという。

 なお、間もなく秋ドラマの放送が順次スタートするが、ジャニーズタレントがメインで出演する連ドラは実に多く、二宮和也大沢たかお中谷美紀がトリプル主演を務める月9『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』(フジテレビ系)、TOKIO松岡昌宏主演『家政夫のミタゾノ』第6シリーズ、ジャニーズWEST重岡大毅主演『単身花日』、ジャニーズWEST・藤井流星主演『18歳、新妻、不倫します。』(すべてテレビ朝日系)、Sexy Zone菊池風磨主演『ゼイチョー~「払えない」にはワケがある~』(日本テレビ系)、なにわ男子道枝駿佑が2番手で出演する『マイ・セカンド・アオハル』(TBS系)などがある。

 現時点では、各局とも「予定通り放送する」としているが、CMが「ACジャパン」だらけになったり、当初予定していた話数が削られ、早々に最終回を迎える可能性も否めないだけに、放送中もこれまでにない緊張感が漂いそうだ。

 10月2日に再度会見を行い、社名変更などの新たな取り組みが発表されるものと思われるジャニーズ事務所。

スポンサーを納得させられるだけの材料を揃え、最悪の状況を回避できるだろうか。

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日刊サイゾー2023.09.13