大みそかに開催が予定されている格闘技イベント『RIZIN.45』の会見が24日に都内で行われ、木村“フィリップ”ミノルのドーピング検査結果が陽性だったため、予定されていた安保瑠輝也戦が中止になったことが発表された。
木村は6月のロクク・ダリ戦後に行ったドーピング検査の結果が陽性で、半年間のRIZIN出場停止処分を受けていた。
対戦を発表した会見で安保が「(ドーピングが)抜けてきた感じある?」とイジると、木村は「もっかい大きくしようか」と挑発的に返し、「ドーピングがなくても不安は無い、安保だからイージー」と不敵な笑みを浮かべていた。
24日の会見冒頭、榊原信行CEOは「検査の結果が出ました。なんと陽性。また陽性かよっていう……。お粗末な結果になりまして……。
これについて会見に出席しなかった木村は、コメントを発表。安保とファンに謝罪しつつ、「必ず戻ってくるので来年このカードが実現できるように頑張ります」と復帰に意欲を見せたのだが……。
「古巣のK-1時代からドーピング使用疑惑をささやかれていた木村だが、まさかRIZIN側が検査を実施するとは夢にも思わなかったのでは。
これまでキックボクサーとして活躍していた木村だが、キックボクシングでの戦績は37勝10敗1分2無効試合。2つの無効試合は今年6月のダリ戦、その前戦の3月の試合だったが、ほかにも“ドーピングパワー”で粉砕された選手たちがいるはず。今となってはヤブの中だが、検査結果が陰性で復帰できたとしても、そう簡単にドーピングパワーは衰えないようだ。
「すでにYouTubeなどで指摘している専門家もいるが、ドーピング使用を止めても、使っていた時の状態を止めてから10年ほどは筋肉の細胞が覚えている。結果、使用していない人と同じトレーニングをしても効果がぜんぜん違うので完全な“シロ”とは言い切れない。なので、2回も引っかかった木村を復帰させるのはスポーツ界の常識ではあり得ないだろう」(薬物に詳しいスポーツライター)
復帰のリングでは、木村に盛大なブーイングが浴びせられることになりそうだ。