チョコプラのラ#312「M-1 2023の感想」 – YouTube

 27日、チョコレートプラネットが公式YouTubeを更新。今年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)を振り返った。

 2人はともに優勝した令和ロマンを絶賛、松尾駿は敗者復活戦のスタミナパンに高い評価を与えるなど、トークに花が咲いた。

 そんな中、長田庄平が提唱したのが、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)での「決勝でやっちまった芸人」くくりだ。

「いやあ、さや香に会いてえな」

 さや香は今回の『M-1』でファーストステージを圧倒的な漫才でトップ通過しながら、2本目で「見せ算」という気持ちよさそうなネタを披露し、3位に終わっている。

「2本目やらかしちゃった芸人って、けっこう集まってきてる気がするけどな」(長田)

 賞レースの決勝まで進みながら、2本目で“やらかし”てしまい優勝を逃したコンビ。長田は今回のさや香を、そう見ている。だからこそ、「会いてえな」と言うのだ。

 チョコプラもまた、他ならぬ「2本目でやっちまった」コンビである。

 2018年の『キングオブコント』(TBS系)、チョコプラにとっては4年ぶり3回目のファイナル進出であり、さらば青春の光とともに優勝候補に挙げられていた。

 6番手に登場したチョコプラは1本目に、密室に閉じ込められた松尾がモニター越しに長田から指示を受けるデスゲーム形式のネタで大爆発を起こし、500点中478点の高得点でファーストラウンドをトップ通過。1本目と2本目の合計点で優勝者を決める『キングオブコント』において、2位・わらふぢなるおとの10点差は安全圏にも思えた。

 だが、2本目に大工の棟梁が最新のMacを使いこなしているというコントで大失速。結果、ファーストラウンド3位のハナコに優勝を譲り、わらふぢにも抜かれて3位に沈んだ。

 そんなチョコプラとさや香のほかに、「2本目でやっちまった」企画が実現したら呼ばれそうな芸人を考えてみた。

ロッチ(『キングオブコント2015』)

後に「ロッチ現象」と呼ばれ、『キングオブコント』予選システムの変更にも影響を及ぼしたといわれる15年のロッチ。1本目に「更衣室」でトップに立つも、ファイナルでボケ・ツッコミを入れ替えた「タイトルマッチ」を披露し、大失速。コロコロチキチキペッパーズにタイトルを奪われている。

オードリー(『M-1グランプリ2008』)

敗者復活戦から彗星のごとく現れた無名コンビ・オードリー。ナイツとNON STYLEが手数重視の競技漫才で激しくトップを争っていたこの年の『M-1』に「春日」という強烈キャラを投入。練りに練ってきたズレ漫才を披露し、トップに立った。しかし、誰もが2本目も春日のキャラを期待する中で別系統のネタを選び、NON STYLEに逆転を許した。

この『M-1』がきっかけでスターダムにのし上がったオードリーだが、しばらくは諸先輩方から「2本目何やってんだ」と叱責を受けたという。

笑い飯(『M-1グランプリ2009』)

笑い飯にとって8年連続8回目の『M-1』となった2009年大会。1本目の「鳥人」で審査員・島田紳助が100点を与えるなど高得点が揃い、1位通過。次の出番だったハライチ岩井勇気が「笑い飯の優勝でしょ」と愚痴るほど笑い飯の優勝ムード一色だったが、2本目で、かの有名な「チンポジ」ネタを選んでパンクブーブーに差され、優勝を逃している。

■オズワルド(『M-1グランプリ2021』)

畠中悠が伊藤俊介に「おまえの友達、1人くれないか」という不穏なネタで会場の空気を完全に掌握し、錦鯉・インディアンスに10点差をつけて最終決戦に進んだオズワルド。「普通にやれば優勝」という状況の中で2本目を外し、錦鯉の最年長優勝という感動ドラマの引き立て役に甘んじることになった。

■ZAZY(『R-1グランプリ2021』)

悲願の『R-1』制覇を狙うゆりやんレトリィバァを抑え、ファーストステージでトップに立ったZAZY。スタイルも完成されており、そのまま優勝まで駆け抜けると思われていたが、ファイナルステージのネタの大オチでフリップを挟んでいたクリップを外し忘れるという痛恨のミス。審査に直接的な影響があったと言い切るほどではないが、大一番の失態は本人にとっても「やらかし」以外の何物でもないだろう。

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 ざっと振り返っただけでも、7組13人の「2本目でやっちまった」芸人をピックアップできた。いかがでしょうか、『アメトーーク!』さん!

(文=新越谷ノリヲ)