KAT-TUN

 故ジャニー喜多川氏による性加害問題を発端に、大幅に体制が変わった旧ジャニーズ事務所。同事務所は株式会社SMILE-UP.へと社名を変更し、主に被害者の補償業務を担当、それとは別にマネジメントやエージェント業務を行うSTARTO ENTERTAINMENTが設立され、所属タレントのマネジメント業務は順次移管中だ。

 岡田准一二宮和也生田斗真風間俊介など、SMILE-UP.を退社する“辞めジャニ”も続出する一方で、じわじわと注目度を高めているのが、事務所に残留するKAT-TUNの面々である。

 2024年のKAT-TUNは亀梨和也田中みな実の熱愛報道から始まった。双方の事務所が「仲良くさせていただいています」とコメントしており、交際を認めた形になった。

「2人は4月期に放送されるテレビ朝日ドラマ『Destiny』で共演が決定しています。プライベートでの2ショット写真があるわけでも、具体的な交際の様子がわかっているわけでもなく、ドラマの宣伝のための熱愛報道なのではないかとの声も聞こえています」(芸能記者)

 さらに亀梨は2月4日、“辞めジャニ”である山下智久とインスタライブをすると発表。かつて『修二と彰』としてユニットを組んだ2人の共演もまた注目の的となった。

 熱愛と“辞めジャニ”との共演で話題の亀梨の一方で、中丸雄一は1月16日に元日本テレビの笹崎里菜アナとの結婚を発表した。さらに、漫画家としても活動する中丸は、初の単行本『山田君のざわめく時間』(講談社)を発売。1月28日に行われた発売記念会見で結婚後の生活について記者から聞かれると、〈40歳ですけどアイドル業をやっているので、アイドルとして応援してくださる方がどう思うかを考えるようにしているんです。答えないほうがいいですね〉と回答を避け、アイドルの姿を貫いた。

「会見で一方的に質問をさえぎるような形ではなく、メディアにもリスペクトしつつ、しっかりファンとの関係性を守ったということで、中丸さんのプロフェッショナルな部分への評価がグンと高まりました」(同)

 2021年4月からは、二宮和也、Hey! Say! JUMPの山田涼介Sexy Zone菊池風磨とともにYouTubeチャンネル「よにのちゃんねる」(旧・ジャにのちゃんねる)に出演する中丸。このあたりから、仕事が上向きになってきたという。

「中丸さんは世間的に見ると、KAT-TUNのなかでも地味な方というイメージでしたが、YouTubeで見せる素朴な雰囲気はむしろ親しみやすくて可愛らしいということで、ファンを増やしました。また、2022年4月には『朝だ!生です旅サラダ』(テレビ朝日系)のレポーターに就任したほか、漫画家としての活動も含めて、“アイドルっぽくない分野”でも活躍。中丸さんにとっては今はまさに“キャリアハイ”と言えそうな状況です」(芸能事務所関係者)

 もう1人のKAT-TUNである上田竜也は、1月6日から2月6日にかけて、14年ぶりとなるソロコンサートツアー『MOUSE PEACE 2024~我龍転生~』を開催。櫻井翔と共作した表題曲を含めた、初のソロデジタルEP『ギリスト!』を配信リリースするなど、こちらも精力的に活動している。

「亀梨さんと中丸さんはメディアでの活動が多いですが、上田さんはステージに軸足を置くスタイルで、ブレることなく活動。グループのバランスを考えても、ちょうどいいということなのでしょう。

KAT-TUNとしては、ほぼ毎年アリーナツアーも行っている一方で、『マネードクター』のCMに出演し、コミカルな部分を見せるなど、活動の幅は広がっています。Snow ManやSixTONESなどに比べるとどうしても今現在の勢いは落ち着いているイメージかもしれませんが、意外とそんなことはない」(同)

 旧ジャニーズ事務所所属のタレントでは、KinKi Kids堂本剛も、中丸と同様に結婚発表によって評価を上げた。1月11日、堂本はももいろクローバーZの百田夏菜子との結婚を発表。これまで2人の交際はまったく報じられていなかった。

「完全に交際を隠し通したうえで結婚を発表した点で、“ファン思い”であったと評されています。結婚の雰囲気を微塵(みじん)も感じさせなかったのは、本当にすごいこと。

“よくぞ隠し通してくれた”と、祝福するファンも多かったです」(同)

 KinKi Kidsは今年でデビュー27周年、KAT-TUNはデビュー18周年だ。それぞれ解散をささやかれたこともあったが、長く活動を続けている。

「ファンにしてみれば、解散するのが最悪の展開。グループとしての活動を続けてくれているだけでもありがたいと思っているファンも多いと思いますよ。つまり、今彼らを応援しているファンは、よっぽどのことがないと離れないんです。いわば“ファンに甘えられる状況”にもかかわらず、堂本さんや中丸さんは“ファンファースト”な立ち居振る舞いをしているわけで、余計にファンとの関係性も深まっているといえます。

さらに今回、結婚を発表したことで、かえってそのファン思いな姿やプロフェッショナルな部分を対外的にアピールすることができた。好感度が上がったのは言うまでもありません。彼らとしてはただ単にアイドルを貫いただけなのかもしれませんが、キャリアにはプラスに働くでしょう」(同)

 長く活動を続ける“辞めないジャニーズ”には、多くの熱心なファンがついている。だからこそ、ちょっとしたきっかけで再浮上する可能性もあるのだ。

「堂本さんについては退所説が根強くささやかれましたが、先日『女性セブン』(小学館)が退社をスクープ。もし退所となったら、ファンとの関係を深める機会は激減するでしょうし、メディア登場も減らざるを得ない。

さらには、“退所”という部分ばかりがニュースになって、活動に注目が集まらなくなるかもしれない。そういう意味では、KAT-TUNだけでなく、NEWSやKis-My-Ft2などにもチャンスが回ってくる可能性はあるでしょう」(同)

 事務所の大騒動を乗り越えたベテランの“辞めないジャニ”たちに注目していきたい。