人間の憎悪は殺人球菌にも勝る恐ろしさがあった――。
2月15日に木曜ドラマ『グレイトギフト』(テレビ朝日系)の第5話が放送された。
明鏡医科大学付属病院で発見され殺人球菌『ギフト』を巡る、人間同士の争いを描く本作品。心不全で亡くなった遺体の首の黒ずみから『ギフト』を発見した病理医・藤巻(反町隆史)は、首の黒ずみ以外に痕跡を残さずに接種者を死に至らしめる『ギフト』の類まれな性質に魅了されるも、危険度の高さから扱いに困る。そこに付け入るのは、大病院のトップを目指す医師、その腰巾着から脱却を狙う中間管理職、裏社会で殺人を請け負うフィクサーなど、私利私欲を満たそうとする面々。弱肉強食の社会において気弱な藤巻は弱者そのものだが、『ギフト』の特効薬開発など秘密裏に研究を進めるのだった。
前話で『ギフト』争奪戦を一歩リードしたのは外科医の郡司(津田健次郎)だった。これまでは白鳥(佐々木蔵之介)の部下として藤巻の妻・麻帆(明日海りお)の担当医を務め、裏では白鳥の指示で医療界の悪玉を『ギフト』で始末するなど、白鳥の従順な腹心として動いていた。しかし、裏社会に『ギフト』を密売し私腹を肥やしていた事務長・本坊(筒井道隆)と、同じく白鳥派でありながら相談無しで闇のブローカーに捕らわれた本坊救出に乗り出した藤巻の弱みを握ると豹変。主である白鳥潰しと自身が“本物の皇帝”になると宣言した。
藤巻は入院中の妻を人質にとられているだけに八方ふさがりだが、本坊の図太さと切り替えの早さにより物語は進展した。院内で噂されている郡司の不倫を暴き形勢逆転を狙おうというのだ。本坊の郡司への対抗意識を焚きつけているのが、財界人御用達の高級ラウンジオーナー・安曇(倉科カナ)というから恐ろしい。
メインイベントは郡司を巡る鶴下(片山萌美)と麻帆の戦いだ。とはいっても麻帆は郡司と鶴下の不倫関係を知らず、鶴下が一方的に麻帆を恨んでいる構図だが、この2人の身勝手さがギフト戦線を大きくかき乱すとは……。怒れる鶴下が白鳥を脅して『ギフト』を催促し、妻の命を守るために苦悩する藤巻に郡司の前であっさりと三下り半を突きつける麻帆。麻帆にいたっては藤巻の精神崩壊を招き、下手したらバイオテロを起こすほどのダメージを与えた。
結果的に白鳥が鶴下を始末することで女の争いは収束したものの、その現場に元刑事の神林(尾上松也)が居合わせたことから、大病院を舞台にした連続不審死が表立った捜査対象になることは明白だろう。白鳥はそれを見越してか、郡司、久留米(波瑠)、本坊、そして安曇による「チーム・ギフト」を結成した。完全部外者である安曇がいる時点で、高級ラウンジでの犯行や郡司の下剋上宣言は、安曇を通して白鳥に筒抜けだったのだろう。つまりはチームといえど白鳥・安曇が主、その他は弱みを握られた“しもべ”だ。次回予告動画では、藤巻と久留米が神林と接触しており、「チーム・ギフト」VS警察with病理部の攻防が描かれるはずだ。
第6話では『ギフト』の生みの親が久しぶりに藤巻に接触してくるようだ。
「チーム・ギフト」の目的は、そして『ギフト』の生みの親である黒幕の正体は。物語も中盤に入り、規模が拡大した戦いから目が離せない。
『グレイトギフト』郡司“津田健次郎”が下剋上宣言! 部下を人質にとられた藤巻“反町隆史”は…… 登場人物のなかでも特にヤバイ人物が『ギフト』の主導権を握ってしまった……。2月8日に『グレイトギフト』(テレビ朝日系)の第4話が放送され、殺人球菌『ギフト』を巡る院外...








■番組情報
木曜ドラマ『グレイトギフト』
テレビ朝日系毎週木曜21時~
出演:反町隆史、波瑠、明日海りお、坂東彌十郎、津田健次郎、倉科カナ、尾上松也、佐々木蔵之介 ほか
脚本:黒岩勉
音楽:得田真裕
主題歌:JUJU『一線』
演出:本橋圭太、星野和成
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:髙野渉(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日