昨シーズン38年ぶりの日本一になった阪神に緊急事態が生じている。オープン戦最後となる3月24日のオリックス戦にも敗れて3勝14敗1分けで最下位。
誰よりも勝負ごとにこだわることで知られる岡田彰布監督。公式戦開幕1週間前を切った試合でもいいところなしに終わったが「何かあんのかいな? そんなん、全然関係ないよ、おーん」と雑音を振りほどいた。
2月23日の沖縄では、3月29日開幕戦の対戦相手となる巨人と戦うも9対4で劣敗。そこから岡田監督は何度も「シーズンとは関係ない」「本番ちゃうやん」と口にした。それでもこの1カ月の戦いぶりを聞くと「収穫はあんまなかったわなあ。
球団OBが語る。
「いつもスロースターターの近本光司がオープン戦で打率・364と打ちまくったのに23日、24日は試合に出られず。首脳陣は疲労回復を強調していますが、調子がいいのにわざわざ休ませること自体、不穏な空気が漂っている。大山悠輔、プロ2年目の森下翔太と先発野手2人もベンチ外だったり、試合の最後に代打で出てきたりしている。
オープン戦中盤では佐藤輝明のスタメン落ち示唆をしたスポーツ紙に岡田監督はブチ切れ。4試合も“会見拒否”したことは記憶に新しい。
「去年は何もかもうまくいき過ぎていたのです。だから岡田監督が少々声を荒らげたり、雑音が多くてもさして目立たなかっただけ。だが、これだけ綻(ほころ)びが出てきたら不協和音が必然的に起こりやすくなる。岡田監督が最も警戒する巨人との開幕戦で負け越しスタートになれば、また不機嫌モード全開で球団内の空気はすさまじく悪くなるのは避けられない」
今年は阪神球団恒例のドタバタ劇が見られそうな予感がするが……。