【第17回】「高須幹弥センセイの考える、“異性にモテる”顔ってどんな顔?」
「もっと目を大きくしたい」「鼻を高くしたい」など、顔に対するさまざまな欲求を叶えてくれる美容整形。コンプレックス解消や、あこがれの顔に近づきたいなど、“自己の欲望”を叶えるために施術する患者が多いそうだけど、「モテる顔になりたい!」と、異性の評価のために踏み切る人はいるのだろうか? そもそも、どんな顔でもモテ顔になれる“鉄板の整形術”ってあるの? 高須クリニック名古屋院・院長の高須幹弥先生、「モテる顔にしてください!」って言われたら、どんな施術をしますか?
■幹弥流“モテ顔”になる整形アドバイスとは!?
整形を受けに来る人のほとんどは、「○○みたいな目にしてほしい」と芸能人の名前を挙げるなど、どこのパーツをどうしたいか具体的にイメージしてきます。
ただね、顔って人それぞれ違うから、“ここをこうすれば絶対にモテ顔になる”っていう施術があるわけではないんです。元の顔を生かして、ブサイクに見えている部分を整えるのが、一番自然でカッコよく、可愛くなれますから、僕はいつもそのようにアドバイスしています。
■女性の好む顔は、男ウケから遠ざかっている
それでもやっぱり、異性に好まれる顔の傾向というものはありますね。
でも、実際に整形にくる女性は“化粧映え”を基準にすることが多いので、目なら大きく見える「平行型二重」が人気で、アイラインを引いても奥二重のようにならないくらい二重の幅を広くする人が多いです。ただ、蒙古ひだが張っている日本人の顔では不自然さが出やすくなるので、男ウケする顔からは遠ざかりますね。“モテ”を意識して整形するなら、「末広型二重」の方が自然な可愛らしさを作れることが多いです。
それから、正面から鼻の穴が見えないようにしたいとか、輪郭もパーツもすべて左右対象に近づけたいという希望も多いけど、よほどのブタ鼻や左右非対称でなければ、どちらもヘタにいじらない方が自然で人間味があるし、男性からも好まれるんですよ。
■「顔が原因でモテない」と言う人はイケメンが多い
整形を希望する男性の場合、L’Arc~en~Cielのhydeさんの顔が人気ですね。でも、彼は彫りが深いので、骨格的に違う人が似せようとすると、かなり不自然になってしまいます。しかも、hydeさんはメイクをしてカラコンも着けているけれど、普通の男性は四六時中メイクやカラコンをしていられないから、似せる整形をしたところで、印象も随分変わってきます。一般ウケする顔でもないので、“モテ”を意識するなら、3代目J Soul Brothersの岩田剛典さんや、嵐の櫻井翔さんのような、愛らしい印象の顔の方がおすすめです。
でもね、男性がビジュアル重視で女性を見ているのに対して、女性は優しさや行動力など内面重視なことが多いんですよ。だから男性がモテたければ、顔は腫れぼったい一重を奥二重っぽくして少し開きをよくするとか、悪いところを不自然にならない程度に治すだけで十分。それよりも、まずは内面磨きと男らしさ・優しさを身につけること!
「顔が原因でモテない」って整形に来る男性は、実は結構イケメンの人が多いんです。それなのにモテないのは、女々しくてナヨナヨしていたり、行動力がなかったり、愚痴っぽかったり、小さいことを気にしてクヨクヨするような性格だったりと、内面に原因のあることがほとんど。そもそもモテない理由を顔のせいにしている時点でアウトなんだけど(笑)、そういう人に限って内面を磨く努力もせず、顔が変わればモテると思っているんですよね。
だから、そういう人にはまず「筋トレしなさい!」って言います(笑)。
高須幹弥(たかす・みきや)
美容外科「高須クリニック」名古屋院・院長。オールマイティーに美容外科治療を担当し、全国から患者が集まる。
※画像は『佐野ひなこ ファースト写真集 Hinako』(講談社)