普段、あまり目にすることのない数字やデータに光を当てて多角的に分析、ビジネスパーソンにとっておきの「お役立ち情報」をご紹介する『ダイヤモンドDATAラボ』。今回は、全国展開されている外食チェーンを対象に、5000人の消費者に聞いた「顧客満足率ランキング」です。
顧客満足率の高い店はここだ!
外食産業は、25兆円もの規模がありながら、上位10社の売り上げを合計しても、市場の1割程度にしかなりません。全国チェーンから個人経営の街のレストランに至るまで、幅広い業態が全国に存在し、よく言えば裾野の広い業界です。
そんな激戦の市場の中で差別化を図るため、各社とも味だけでなく感動体験を提供するなど“一味”足したり、スケールメリットを生かしコストを削減したりといったさまざまな戦略で、まさにしのぎを削っています。
そこで、今回、『ダイヤモンドDATAラボ』では、消費者5000人を対象にアンケートを実施、顧客満足率を探りました。そこで浮き彫りになったのは、かつて外食の"雄"だった居酒屋チェーンがことごとく低い評価を受ける一方、新進気鋭のブランドや、突出したビジネスモデルを持つブランドが高い評価を受けているということです。
それでは顧客から高い支持を受けた「顧客満満足率トップ10」を見ていきましょう。
総合1位に輝いたのが満足率60.9%の回転寿司「すし銚子丸」です。千葉県発祥で、首都圏を中心に約90店舗を展開。料理満足率でも4位に入るなど高い支持を得ました。特に40代から60代の年代では、総合満足率が上位トップ10入りしており、ファミリー世帯やシニア層の支持が集まりました。
銚子丸の石田満社長は「われわれは寿司が回るレーンの内側に板前を配置し、市場で買い付けた丸のままの魚を、利用客の目の前でさばくことができます。鮮度も抜群ですし、顧客の期待に応えられていると考えています」と週刊ダイヤモンドの取材に答えています。
総合3位となったのが「俺のフレンチ」です。料理の満足率が2位、コスパ(コストパフォーマンス:割安さ)の満足率も同じく2位と高い結果となりました。一流レストランで経験を積んだシェフの料理が平均3000~5000円(アンケートで最頻値の利用価格帯)で食べられるということで、9位の「俺のイタリアン」ともども高い評価を得ています。
そのほかにも総合10位の「ブロンコビリー」(51.6%)など、新進気鋭のブランドや突出したビジネスモデルを持つブランドが上位にくる結果となりました。
『ダイヤモンドDATAラボ』では、消費者5000人を対象にアンケートを実施、顧客満足率を探りました。過去2年間で利用したチェーン店について、「とても不満」~「大変満足」の5段階で尋ね、「やや満足」と「大変満足」の割合を「満足率」として算出しました。なお、回答数が100件に満たない35チェーンについてはランキング対象外とし、順位は小数第2位以下を加味しています。
より詳しい中身については『週刊ダイヤモンド』(11月11日号)の「味から儲けの仕組みまで 外食チェーン全格付け」でご確認ください。