FIGの株主優待は、毎年12月末時点の株主を対象に実施されており、従来の内容は「500株以上保有する株主に、大分県産の商品2000円相当を贈呈」というものだった。
今後も大分県産の商品が贈呈される点に変わりはないが、「輸送費の高騰など株主優待制度に係る費用も増加」していることから、株主優待の権利獲得に必要な最低株数が「500株以上」⇒「1000株以上」に変更され、その代わりに贈呈される商品の額面は「2000円相当」⇒「4000円相当」となる。今回の変更により、株主優待利回りは変わらないが、最低投資額は従来の2倍になる。
FIGの株主優待の変更は、2020年12月末時点の株主名簿に記載または記録された株主に適用される。
FIGの株主優待制度の変更前と変更後 (変更前) 基準日 保有株式数 株主優待内容 12月末 500株以上 大分県産の商品2000円相当 (変更後) 基準日 保有株式数 株主優待内容 12月末 1000株以上 大分県産の商品4000円相当FIGの株主優待利回りは?FIGの2020年9月25日時点の終値は273円なので、株主優待利回りは以下のようになる。
【変更前】
(500株保有の場合)
投資金額:500株×273円=13万6500円
優待品:大分県産の商品2000円相当
優待利回り=2000円÷13万6500円×100=1.46%
【変更後】
(1000株保有の場合)
投資金額:1000株×273円=27万3000円
優待品:大分県産の商品4000円相当
優待利回り=4000円÷27万3000円×100=1.46%
FIGの株主優待は大分県の商品で、過去には大分県産の和牛を使ったカレーなどが贈呈されている。今回の変更により、株主優待の権利獲得に必要な最低株数が「1000株」に引き上げられ、最低投資額が2倍になって、権利獲得のハードルは上がったが、優待品の額面も以前の2倍になっていることから、株主優待利回りの変動はない。なお、配当利回りは1.83%なので、1000株保有時の配当+株主優待利回りは3.29%となる。食品がもらえる株主優待は魅力的なものの、同社は足元の業績に不安を抱えているので、投資する際には注意が必要だろう。
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FIGはモバイルクリエイト、石井工作研究所、KTSを中核会社とする11の事業会社を傘下に持つ持株会社で、情報通信事業や装置等関連事業を手掛ける。本社は大分市。コロナ禍の影響で装置等関連事業が大きな打撃を受けており、2020年12月期(通期)の連結業績予想は、売上高が100億円(前期比5.2%増)、営業利益・経常利益・当期純利益の予想が、いずれもゼロ(前期比100%減)となっている。
■FIG業種コード市場権利確定月情報・通信業4392東証1部12月末株価(終値)必要株数最低投資金額配当利回り273円1000株27万3000円1.83%※株価などのデータは2020年9月25日時点。※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資金額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。