京阪神ビルディング(8818)は、2021年3月期の配当予想を修正して、前回予想比および前期比で「増配」とする予想を、2020年10月23日の13時40分に発表した。これにより、京阪神ビルディングの配当利回り(予想)は1.75%にアップし、”7期連続増配”の見通しとなった。

 京阪神ビルディングは、2021年3月期の予想配当を修正し、中間配当(9月・権利確定済み)が「13.5円」、期末配当(3月)が「17.5円」、合計の年間配当額は「1株あたり31円」とすると発表した。

 年間配当額の前回予想は「1株あたり27円」だったので、前回予想より「4円」の増配となる。今回の増配発表により、京阪神ビルディングの配当利回り(予想)は1.75%にアップした。

 また、京阪神ビルディングの2020年3月期の配当は「1株あたり27円」だったので、前期比でも「4円」の増配となる見込み。
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 京阪神ビルディングは今回、配当予想の修正とともに業績予想の修正も発表しており、営業利益・経常利益は前回予想を下回るものの、「2020年10月に投資有価証券の一部を売却したことにより、9億円の売却益を特別利益として計上」したことで当期純利益は前回予想を上回った。京阪神ビルディングは配当政策において「配当性向を従来比5~10pt引上げた35~40%とし、『安定性』、『継続性』を主とした配当方針」を掲げていることから、当期純利益の上方修正を受けて今回の増配が決まった形だ。

京阪神ビルディングの過去10期の配当の推移は?■京阪神ビルディング(8818)の過去10期の配当の推移期年間配当額 期年間配当額2012/312円2017/317円2013/314円2018/318円2014/314円2019/323円2015/315円2020/327円2016/316円2021/331円
(予想)

 京阪神ビルディングは2015年3月期以降、連続増配を継続しており、2021年3月期の配当予想「1株あたり31円」が予想通り実施されれば、”7期連続増配”を達成することになる。
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 また、京阪神ビルディングの配当額の伸び具合にも注目しておきたい。連続増配が始まる直前の2014年3月期から2021年3月期までの7年間で、京阪神ビルディングの年間配当額は「1株あたり14円」から「1株あたり31円」まで、2.2倍に増加することになる。
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 配当が増えているということは業績が好調な証拠でもある。実際に、京阪神ビルディングの株価は2014年3月の終値526円から2020年10月9日に記録した年初来高値1846円まで、3.5倍に上昇している。なお、本日(2020年10月23日)の終値は1766円なので、現在は2014年3月の終値から3.3倍に上昇した水準で推移している。

■京阪神ビルディング(8818)の株価チャート/月足・10年

京阪神ビルディングの配当利回り、配当+株主優待利回りは?

 京阪神ビルディングの2020年10月23日時点の株価(終値)は1766円なので、配当利回り(予想)は以下のようになる。

【※京阪神ビルディングの配当利回り】
株価:1766円
年間配当額:中間13.5円+期末17.5円=31円
配当利回り:31円÷1766円×100=1.75%

 京阪神ビルディングの配当利回りは1.75%。2020年9月の東証1部の平均利回りは2.03%(配当実施企業のみ)なので、京阪神ビルディングの配当利回りは「やや低め」と言える。
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 また、京阪神ビルディングは保有株式数と継続保有期間に応じて「QUOカード」がもらえる株主優待を実施している。

■京阪神ビルディングの株主優待制度の詳細 基準日 保有株式数 継続保有期間 株主優待内容 3月末 100株以上
1000株未満 2年未満 QUOカード500円分 2年以上 QUOカード1000円分 1000株以上
5000株未満 2年未満 QUOカード2500円分 2年以上 QUOカード3500円分 5000株以上 2年未満 QUOカード5000円分 2年以上 QUOカード8000円分

 京阪神ビルディングの2020年10月23日時点の株価(終値)は1766円、配当利回りは1.75%なので「配当+株主優待利回り」を計算すると、以下のようになる。

【※京阪神ビルディングの配当+株主優待利回り(100株・2年未満保有時)】
投資金額:100株×1766円=17万6600円
優待品(QUOカード):500円分
株主優待利回り:500円÷17万6600円×100=0.28%
配当+株主優待利回り:1.75%+0.28%=2.03%

【※京阪神ビルディングの配当+株主優待利回り(100株・2年以上保有時)】
投資金額:100株×1766円=17万6600円
優待品(QUOカード):1000円分
株主優待利回り:1000円÷17万6600円×100=0.56%
配当+株主優待利回り:1.75%+0.56%=2.32%

【※京阪神ビルディングの配当+株主優待利回り(1000株・2年未満保有時)】
投資金額:1000株×1766円=176万6000円
優待品(QUOカード):2500円分
株主優待利回り:2500円÷176万6000円×100=0.14%
配当+株主優待利回り:1.75%+0.14%=1.89%

【※京阪神ビルディングの配当+株主優待利回り(1000株・2年以上保有時)】
投資金額:1000株×1766円=176万6000円
優待品(QUOカード):3500円分
株主優待利回り:3500円÷176万6000円×100=0.20%
配当+株主優待利回り:1.75%+0.20%=1.95%

 京阪神ビルディングの「配当+株主優待利回り」は100株・2年未満保有時で2.03%、100株・2年以上保有時で2.32%。決して高い利回りとは言えないが、株主優待の内容は個人投資家に人気の「QUOカード」で、2021年3月期で”7期連続増配”となる見込みでもあるので、今回の増配を機に長期保有を検討する価値は十分にありそうだ。
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 京阪神ビルディングは、「オフィスビル」「データセンタービル」「ウインズビル」「商業施設・物流倉庫」の4分野で事業用不動産の賃貸事業を行っている会社。安定した事業運営を継続するため、4分野への投資をバランスよく分散させている。2021年3月期(通期)の連結業績予想は、売上高0.1%減、営業利益3.9%減、経常利益4.1%減、親会社株主に帰属する当期純利益14.8%増となっている(すべて前期比)。
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■京阪神ビルディング業種コード市場年間配当額(予想)不動産業8818東証1部31円株価(終値)単元株数最低投資金額配当利回り(予想)1766円100株17万6600円1.75%※株価などのデータは2020年10月23日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。
 
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