2位は伊藤忠商事で1627.8万円
今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い会社ランキング2021【大阪府】」を作成した。対象は大阪府に本社がある上場企業で、単体の従業員数が100人未満の企業は除外している。
早速、ランキングを確認していこう。
栄えある1位に輝いたのは、工場向けセンサー大手のキーエンスだ。年収が高い会社ランキング上位の常連であり、2021年は1751.8万円だった(平均年齢35.8歳)。
ただし、ランキングをさかのぼると、20年は1839.2万円(平均年齢35.6歳)、19年は2110.7万円(平均年齢35.8歳)。この3年間で約17%も年収が減っている。
理由は、2期連続の減収減益が影響しているもよう。コロナ禍により国内外で企業の設備投資が鈍った余波が、キーエンスの業績や年収にも及んでいるのだ。それでも、世間がうらやむ高年収であることには変わりない。
2位は、総合商社の伊藤忠商事がランクイン。年収は1627.8万円(平均年齢42.0歳)だった。
同社は近江商人の初代伊藤忠兵衛が1858年に創業し、世界最大の繊維商社に上り詰めた後、非財閥系ながら国内総合商社トップの座に成長したことで知られる。詳しくは、ダイヤモンドオンラインで大好評連載中の「伊藤忠 財閥系を凌駕した野武士集団」を参考にしてほしい。
4位はLeTechで985.9万円
3位は、こちらも年収ランキング上位でおなじみの武田薬品工業で、1076.6万円。昨年のランキングでは1091.1万円で2位だった。一方、昨年は5位だった塩野義製薬が今年はトップ5に入らなかった。武田薬品も塩野義製薬も、本社は江戸時代から薬問屋の街として知られる大阪市中央区道修町にある。
4位はLeTech(リテック)で、年収985.9万円。同社は旧社名がリーガル不動産で、昨年は6位だった。50万円以上年収を上げて、晴れてベスト5入りした。21年2月に社名変更し、不動産オーナー向けプラットフォーム事業を中核にした不動産テック企業を目指すという。
5位は不二製油を中核会社とする持ち株会社の不二製油グループ本社で、年収は964.6万円。同社は大阪府泉佐野市を生産拠点に、植物性油脂や業務用チョコレートなどの食品素材加工を手掛ける。今春8年ぶりに社長が交代し、代替肉の大豆ミートをはじめとした植物性タンパク質の加工事業に注力する方針だ。
ランキングの完全版では、6位以下の全200社を掲載している。
(ダイヤモンド編集部 柳澤里佳)