今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い食品メーカーランキング」を作成しました。対象は上場している食品メーカー123社で、単体の従業員数が20人未満の企業は除外しています。
本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ、対象期間は、2021年4月期~22年3月期です。

 早速、ランキングを確認していきましょう。

1位はアサヒグループホールディングス
2位は味の素

 1位になったのはアサヒグループの持ち株会社、アサヒグループホールディングスでした。平均年収は1114.7万円、従業員数は336人で平均年齢は46.2歳です。アサヒグループでは、ビールを中心とした酒類、飲料、食品など幅広い商品を製造・販売しています。アサヒビールやアサヒ飲料だけでなく、ニッカウヰスキー、エノテカ、カルピスなどもアサヒグループの企業。他に意外なブランドとしては、ミントタブレットの「ミンティア」、フリーズドライみそ汁の「アマノフーズ」、サプリメントの「Dear-Natura(ディアナチュラ)」などもアサヒグループ食品が製造・販売する商品です。

 2位は味の素で、平均年収は1046.5万円、従業員数は3252人、平均年齢は44.4歳。社名にもなっているうまみ調味料「味の素」だけでなく、だしやスープのもと、塩、マヨネーズ、合わせ調味料など、さまざまな調味料を製造・販売しています。調味料のほかにも、油、冷凍食品、甘味料(パルスイート)、コーヒー(ブレンディ、マキシム)などさまざまな商品を扱っています。

 3位はサントリー食品インターナショナルで、平均年収は1030.9万円、従業員数は501人、平均年齢41.3歳。サントリーグループの中で、清涼飲料を販売・製造する企業です。

サントリー天然水、コーヒー(BOSS)、緑茶(伊右衛門)、ペプシコーラ、C.C.レモンなどはおなじみだと思います。社名に「インターナショナル」とあるとおり、日本だけでなく、ヨーロッパ、アジア、アメリカでも地域ごとにそれぞれ清涼飲料ブランドを展開しています。フランスのORANGINA(オランジーナ)もその一つです。

 4位は明治グループの持ち株会社、明治ホールディングス。平均年収は1015万円、従業員数は85人、平均年齢44.9歳です。明治グループは食品セグメントと医薬品セグメントに分かれており、食品としてはチョコレートやアイスクリームなどの菓子、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、レトルトカレーや冷凍食品などを製造・販売しています。スポーツ栄養食品の「SAVAS」や「VAAM」、「日常的にたんぱく質を摂取する」というコンセプトのブランド「TANPACT(タンパクト)」も明治のブランドです。

 5位はDM三井製糖ホールディングスで、平均年収977.7万円、従業員数は41人、平均年齢49.2歳。DM三井製糖ホールディングスは、2021年4月に製糖最大手の三井製糖(三井物産系)と大日本明治製糖(三菱商事系)が経営統合してできた持ち株会社です。2022年10月1日にDM三井製糖が誕生、国内製糖トップシェアの企業として、白砂糖、黒砂糖、角砂糖、氷砂糖、機能性甘味料などを製造・販売しています。

 上記5社を含む全123社を見ると、平均年収が1000万円以上の企業は4社、800万円以上の企業は14社、600万円以上の企業は60社となりました。

 ランキング完全版では6位以下の全123社を掲載していますので、ぜひチェックしてください。

(ダイヤモンド編集部 吉岡綾乃)

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