夫婦円満の秘訣はお互いの良いところを褒め合うこと…などとも言われるが、忙しい日常の中ではなかなかうまくいかないことが多いもの。サイバーエージェントが500人の主婦を対象に行った調査によると、妻の満たされない「褒められ願望」は、SNSへ向かうこともあることがわかった。

 アンケートの調査期間は5月15日~17日。調査方法はインターネット。調査対象は20~30代の主婦でSNS(twitter、Facebook、mixiなど)ユーザー500人。

主婦の7割が「もっと褒められたい」
褒め言葉は夫婦の潤滑油

 調査によると、「あなたの夫は普段から家事の頑張りを褒めてくれますか?」という問いに「褒めてくれる」と回答した主婦は54%で、約半数は褒められていないという結果に。さらに、「もっと家事の頑張りを褒めてほしいと思いますか?」という問いには全体の73%が「そう思う」と回答した。また、「褒めてくれる」と回答した割合は結婚後の年数を重ねるごとに減り、結婚後「1~3年」では62%、「4~10年」では52%、「11年以上」では33%となった。

 長谷川町子さんの『サザエさん』にこんな4コマがある。通りすがりの男性がサザエを見て聞こえるように「なんて知的な美人だ!」といった内容の褒め言葉を口にする。その後、男性は「皆さん、これだけで世の中はぐっと明るくなります」というようなことを読者に向かって言い、以降のコマではサザエが嬉々としながら家事をこなす姿が描かれる。

 ここで褒められているのは容姿についてであり、「女性はこんなに単純ではない」というお叱りもあるかもしれないが、誰だって褒められるのはうれしいもの。「褒める」ことの効用がユーモラスかつ平和に描かれた4コマだ。

「褒められたいなんて甘えている」と言う男性もいるかもしれないが、男性だって会社で働きぶりが全く評価されなかったらモチベーションが上がらないだろう。

「家事はやって当たり前のものと思われているから誰からも褒められない」と愚痴をこぼす女性は多い。

 アンケートでは、「どのような時に家事の頑張りを褒めてほしいと思いますか?」という問いに「仕事で夫より帰宅が遅くなっても買い物や料理をしている時」(25歳/徳島県)、「体調が悪くても洗濯物を干している時」(33歳/北海道)、「夫や子どものために凝った料理をつくった時」(38歳/群馬県)などが挙がった。

SNSで褒められて
最もうれしいのは「家事」

 調査では続いて、「これまでにSNS上で家事の頑張りを褒めてもらったことはありますか?」と質問。「ある」と回答したのは38%だった。夫に褒められた割合よりは少ないものの、約4割の女性が褒められたことがある結果となった。さらに、SNSで褒められてうれしいと感じる家事は「料理を頑張った時」(87%、複数回答)が最も多く、50%がSNSで手料理の写真を投稿したことがあると答えた。その中で、手料理写真を紹介したSNSの投稿に「いいね!」などの評価ボタンや手料理を褒めるコメントがついたことがあると答えた人は95%に上った。

 FacebookやtwitterなどSNSでの交流は使い方のマナーが問われることもあるもの。自慢に見える投稿を疎ましく感じたり、仲間内の「いいね!」せざるを得ない雰囲気に「SNS疲れ」を感じたり…という話も聞くようになってきた。しかし、SNSでの交流を楽しむ人の中には、現実で満たされにくい充実感を得る人ももちろん存在する。あなたの「いいね!」というクリックひとつが、誰かの心を少しだけ明るくさせているはず。「主婦がSNSで『褒められ願望』を満たしているのでは」という調査結果について、あなたはどう思うだろう。

(プレスラボ 小川たまか)

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