ネットワンシステムズ、北九州市にて自律走行型ＡＩロボットを活用した入退室セキュリティ実証実験を実施 (2025年6月10日)

ネットワンシステムズ株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員：竹下 隆史）は、福岡県北九州市の情報システム管理部門が管理するサーバ室（以下、「サーバ室」という。）への入退室時のセキュリティ強化を図るため、アナログの台帳管理から、顔認証機能によるデジタルな入退室管理および来訪者管理への環境整備に向けた検証作業を行いました。 本検証によって、AIを搭載したテレプレゼンスロボット「temi」を活用した顔認証が、セキュリティの強化を実現すると同時に、作業者の入館時の手間および管理者の運用負荷を軽減することが実証されました。■背景 北九州市では、「デジタルで快適・便利な幸せなまち」の実現を目指して、令和3年12月に「北九州市DX推進計画（第1期：令和3年12月から令和7年度末）」を策定し、北九州市における自治体DX（デジタルトランスフォーメーション）の推進に取り組んできました。[画像1]https://digitalpr.jp/simg/173/111450/700_364_2025060914041768466b51d6989.png図1. 北九州市DX推進計画（第２期） DX・AI戦略室では、「デジタルで快適・便利な幸せなまちへ」をスローガンに、DXを通じて内なるユーザーである職員の環境整備を行うことで働き方改革を推進しており、事務室におけるフリーアドレスの導入など新たな取り組みを進めています。一方で、サーバ室への入退室については依然として紙による管理が行われており、安全性・利便性の観点から早急なデジタル化が求められていました。■「temi」を活用したDX推進について 本検証では、入退室におけるセキュリティを強固にしたい、かつ作業者の負担は減らしたいというニーズに応えられるよう「temi」に精度の高い顔認証システムを導入し、また、入退室を管理するシステムについてはパブリッククラウド上に置くことで管理者の運用負荷を軽減しています。 AIを搭載した自律走行型のテレプレゼンスロボットである「temi」は、事前設定や遠隔操作によって以下の活用が可能です。・事前に設定したマップデータにより事務室内を自動で巡回・事前に登録された作業者情報をもとにサーバ室への入退室時の顔認証を実施・顔認証の結果と入退室時刻をクラウド上のシステムに記録、履歴を管理・チャットインタフェースによって入退室者をリアルタイムで確認[画像2]https://digitalpr.jp/simg/173/111450/300_432_20250609135825684669f1a9541.png [画像3]https://digitalpr.jp/simg/173/111450/300_432_20250609135831684669f7874de.png図2. 自走する「temi」 図3. 顔認証で入退室を認証登録■実証実験の結果 「temi」による顔認証を導入することで、サーバ室へ入室する作業者は紙の管理台帳への入退室情報の記載や、ICカード等の認証デバイスが不要となり、荷物を手に持ったままでも入室手続きが可能となります。また生体認証であるため、個人のなりすましを防ぐ高いセキュリティ効果が期待できます。 作業者情報は事前に登録された内容を顔認証機能と連動させており、クラウド上のシステムでの管理が運用面での利便性向上に寄与することが確認できました。 将来的には「temi」を各区役所庁舎の窓口付近に設置し、手続きに訪れる市民に対する窓口案内や多言語対応による説明など行政サービスの向上へ活用することを目指しています。■今後の展開 当社は、地方自治体だけでなく、学校や医療など様々な現場において、「temi」を活用したソリューションを提供し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指してまいります。当社の強みであるネットワーク技術を核とした高品質なサービスを通じ、安心で安全な高度情報社会の実現に貢献します。■北九州市DX・AI戦略室 DX推進担当係長 髙尾芳彦様のコメント「この実証事業では、IoTデバイスであるテレプレゼンスロボット「temi」とクラウドAIサービス、入退室管理ソフトウェア等を上手に組み合わせることで、アナログ管理からデジタル管理に変更するとともに、情報セキュリティの強化と入退室管理の簡素化にトライする検証を行いました。 概ね想定していた機能についての確認はできましたが、まだまだ本格稼働までには改善すべき点もあることが判明しましたので、引き続き設計検討を行っていくことにしています。 また、AI搭載の多目的ロボットの活用により、将来的に減少していく行政職員の助手としての役割を果たせるようになれば、一貫した行政サービスの提供が実現できると期待しているところです。 今後も研究・改善を重ねて、市役所のイノベーションを進めて行きたいと考えています。」福岡県北九州市について 福岡県北九州市は、九州最北端に位置し、関門海峡を隔てて本州に面する政令指定都市です。1963年（昭和38年）に門司市、小倉市、戸畑市、八幡市および若松市の5市による新設合併で誕生しました。「デジタルで快適・便利な幸せなまち」の実現を目指して、令和3年12月に「北九州市DX推進計画」を策定し、デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進に取り組んでいます。 詳細については、北九州市DX推進計画（第２期）【本文】（令和7年4月改定）をご覧ください。ネットワンシステムズ株式会社について ネットワンシステムズ株式会社は、優れた技術力と価値を見極める能力を持ち合わせるICTの目利き集団として、その利活用を通じ、社会価値と経済価値を創出するサービスを提供することで持続可能な社会への貢献に取り組む企業です。常に世界の最先端技術動向を見極め、その組み合わせを検証して具現化するとともに、自社内で実践することで利活用ノウハウも併せてお届けしています。※記載されている社名や製品名は、各社の商標または登録商標です関連リンク北九州市DX推進計画（第２期）【本文】（令和7年4月改定）https://www.city.kitakyushu.lg.jp/files/001139050.pdf