2025年コファス・アジア企業支払動向調査景気の先行き不透明感の中で、企業は支払動向の悪化を予想

東京，日本 -Media OutReach Newswire- 2025年6月11日 - コファスが2025年第1四半期に実施した「アジア企業支払動向調査」では、アジア太平洋地域の約2,400社の企業の支払い行動や信用管理の変化に関する洞察を提供しています。調査対象企業は、以下の9つの市場で活動している企業です。オーストラリア、中国、香港特別行政区、インド、日本、マレーシア、シンガポール、台湾、タイ、そして、13業界の企業が調査対象となっています。平均支払期間は2023年の64日から2024年は65日にわずかに延長2024年の平均支払遅延は65日で変化はなかったが、支払遅延を経験している企業の割合は49％に減少年間売上高の2％を超える超長期支払遅延（ULPDs[1] ）を報告した企業の割合は、2023年の23％から40％に上昇し、過去最高を記録した。木材、農業・食品、自動車業界で顕著57％の企業が今後6ヵ月間に支払い行動が悪化すると予想、需要の鈍化、競争圧力、コスト上昇を最大のリスクとして挙げている33％の企業が2025年の事業見通しが悪化すると予想しているコファスのアジア太平洋地域チーフエコノミスト、バーナード・オウは次のように述べました。[画像1]https://digitalpr.jp/simg/2064/111636/700_365_202506111305016849006d3e80c.png「アジア太平洋地域は、世界需要の鈍化、コスト上昇、高金利環境により、2024年は成長が鈍化しました。ULPDの記録的な急増は、企業が財務的な負担の増大に直面することを示唆しています。関税の引き上げとともに、企業はより不安定な貿易・政策環境に備えている状態です。我々は、2025年のアジアのGDP成長率予測を3.8%に修正しました。」信用条件は依然厳しく、今後も引き締まる可能性与信条件は2023年以前と比べ、2024年も引き続き厳しくなる見込みです。支払条件は2023年の64日から65日に上昇しましたが、2018年から2022年の5年平均69日を下回りました。調査対象となった13業種のうち、10業種で2024年の支払条件が上昇しました。最も急激な上昇を記録したのは自動車業界で、次いで繊維、化学の順でした。自動車市場における競争の激化により、ディーラーは与信をより柔軟に行うようになり、与信を競争戦略の一環として活用しています。今後を見据えると、企業の3分の2が支払期間の短縮を予測しており、これは不確実性の高まりの中で慎重な姿勢と現金流の維持を優先する意向を反映しています。超長期支払遅延が過去最高を記録し、懸念が高まる平均支払遅延は2023年と同じく65日で安定していますが、運輸業界と自動車業界ではそれぞれ+2%と+1%の増加が報告されました。一方で、超長期支払遅延（ULPD） - 180日以上の支払遅延で年間売上の2%以上に達するもの - を報告する企業の割合は、2023年の23%から2024年に40%へと急増しました。これは非常に高いリスクを意味し、コファスの統計によると、これらの遅延の80%は一度も支払われないままとなっているとされています。このような遅延は、中国、インド、タイ、マレーシアでこの傾向が顕著にみられました。また、13 セクターすべてで ULPD が増加しており、中でも木材（37%増）、農業・食品（20%増）、自動車（18%増）が顕著でした。57％の企業が支払遅延の悪化を予想しており、この傾向は今後6ヶ月間続くと予想されます。見通し：貿易政策の転換が経済心理に影響を与える見通し2025年の経済見通しはさらに悪化すると予測されています。関税の引き上げや貿易政策の転換により、世界経済政策に対する不透明感が増し、企業支出や消費者心理に重くのしかかっています。加えて、 企業は、過当競争圧力、需要の鈍化、人件費の上昇も追加リスクとして挙げています。2025年の企業活動の悪化を予測する企業は全体の33%（2024年比）になりました。これは昨年の調査結果の2倍以上にあたり、特に台湾とシンガポールでは40%以上の企業が企業活動の悪化を懸念しています。コファスのアジア太平洋チーフエコノミストであるバーナード・オウは次のように述べています。「2024年のアジア太平洋地域の成長は、需要の減退により減速しました。昨年の貿易回復は2023年の落ち込みを若干相殺しましたが、地政学的な不確実性の高まりとコスト増加に直面する中、多くの企業は信用管理の強化とコスト管理の優先順位付けを進めると予測されています。[1]180日を超え、年間売上高の2％を超える支払遅延https://www.coface.com.hk/news-economy-and-insights/coface-asia-payment-survey-2025-companies-expect-payment-behaviours-to-worsen-amid-economic-uncertaintyCOFACE FOR TRADEコファスは、75 年以上にわたって取引信用リスクマネジメントの世界的なリーディングプレイヤーとして、不確実で不安定な環境下でも企業が成長し、前進するのを支援しています。規模、所在地、業種を問わず、約 200 の市場において 100,000 社のお客様に、取引信用保険、ビジネス情報、債権回収、シングルリスク保険など、幅広いソリューションを提供しています。コファスは日々、そのユニークな専門知識と最先端のテクノロジーを活用し、国内・海外市場双方において、お客様のビジネス取引をサポートしています。2024 年、コファスは 5,236人 以上の従業員を雇用し、18.4 億ユーロの売上高を記録しました。