まずは、交通状況が混沌としている一般道路での話。高速道路と違い、一般道路が怖いのは走っているクルマの目指す場所、目的が非常にバラバラなこと。それゆえ、特に自車の前方や左右のクルマが何をしたいのか、なるべく早く判断したいところだ。そこで、特徴的な要注意車のタイプを挙げてみよう。
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①「わ」ナンバー&他府県ナンバー乗用車
今に始まったことではないが、“わ”ナンバーのレンタカーやカーシェアは、ここ数年タイムズなどで短時間で安価に借りられる気軽さもあってか、街中で見かける頻度が高い。そして当然ながら、これらの運転者は日常クルマを運転しない方々が多い。ってことは、動き出すきっかけや進路変更、方向指示のタイミング、交通の流れと言ったことへの意識は高くない。市街地では、目的の飲食店、スーパーなどへ、ウインカー操作も直前で急停止し、曲がるパターンも多い。同様な理由で、地理に疎い他府県ナンバー車両も唐突な動きにも注意が必要だ。
②路線バスの後続を走るクルマ、渋滞車線からの飛び出し車線変更
片側二車線の道路なら、なるべく流れが詰まっていない車線を進みたいのがドライバーの心理だ。一方トラックドライバーは、前方車との車間を比較的開けて走るようにしている(=理由は荷物積載時など、急ブレーキを初め、急のつく操作をしたくないからだ)。そのためトラックの前方は、絶好の割り込みポイントとばかり車線変更してくる乗用車は多い。だが、そもそも乗用車には余裕のある車間でも、荷積走行中にトラックにとっては、それでも車間距離が足りないって場面は多いのだ。そして、割り込みの可能性が高い要注意ポイントは、路線バスの後続からとか、渋滞が始まった車線からの急な車線変更など。そのほか大型ディスカウントスーパーの駐車場口、ファーストフードのドライブスルーなどの手前も渋滞の注意ポイントだが、これはその場の土地勘がないと判断しづらいところだ。
③手前に割り込む乗用車、バイク
貨物トラックというのは、本来荷物積載状態で走るものだが、こういうとき何を気を付けているかと言えば、積んだものの荷崩れだ。安定している荷物を1個積んでいるのならまだしも、大概は何百個、千個を超える商品の箱などを積んでいたりするから、前述したように急停止はご法度。荷崩れを起こしたら、その商品は破損品と見なされて納品不可。運送会社がその損害を支払うのが基本だからだ。そして、運転手にも大概何がしかの減給措置が取られるから、急停止のほか、急発進、横揺れなど極力起こさずに走りたい。
閑話休題。
④道路の左端を走る原付(50cc)バイク
若者の自動車離れ、バイク離れが叫ばれて久しいが、昨今は年配(50歳以上か)の原付バイク乗りに注意したい。こういった年齢のライダーは、無茶はしない。制限速度くらいで道路の左端をきっちり走っていて、ある意味優等生なのだが、これが交通の流れより微妙に遅く、道幅に余裕のない道では追い抜くのに苦労する。しかも、道路の左端というのは、以外に路面が荒れていたり、砂利が溜まっていたりするので、原付バイクが不意にバランスを崩してふらついたり、コケたりする可能性もある。何も不法行為はしていないので、もしそうしたバイクと衝突・接触したりすればトラック側の前方不注意になるので、より気を付けるべきだ。
⑤最近増えた自転車の動き
自転車の利用人口が増えている。そして主要な道路には、道幅を拡幅したわけでもないのに、左端に自転車走行帯が設けられたりしている。ここを走る自転車も、前述の原付バイクと同様に注意すべき存在だ。しかも、自転車が危険なのは、脇道から急に左折して本道へ入ってきたりするパターンが非常に多い。
⑥曲がった先の交差点を渡る歩行者、自転車など
主要な交差点の場合、左折した先、右折した先ともに横断帯が設けられているのが普通だ。当然その横断帯は青信号なので、右左折するドライバー側が注意して(横断を妨げないように)通過しなければならない。そしてよりトラックが注意すべきなのは、曲がる途中で横断者に引っかからないようにすること。車体の長いトラックが横断帯の手前で停止すると、対向車線の直進車の進路を妨げること必至。乗用車での右左折以上に、先の横断者の存在のないのを十分確認してから曲がるようにしたい。また、信号が赤になりかけの青点滅状態の横断帯も要注意。駆け込みで渡ってくる歩行者、自転車は非常に多いのだ。
⑦逆側に頭を振り出してから左折するクルマなど
何のことだかわかりづらいかもしれないが、前方を走っているクルマの動きのことである。乗用車がウインカーを出して脇道へ左折するとしよう。当然それは認識しているから、速度を緩めてやり過ごし、道幅に余裕があればその右脇を通過する場合もある。
以上、トラックドライバーから見た街中で気をつけるべき他車の動きをピックアップしてみたが、じつはこれ、ふだん乗用車を使う皆さんにも有効な注意点である。一般道を走る場合など、是非参考にしてみてほしい。
〈文=坂 和浩〉