私は物持ちがいいのか、下着のパンツをダルダルになるまで穿きつぶし、布きれ一歩手前の状態になった頃にやっと廃棄する。
その時にいつも思うのが、「これ、そのまま捨てるの、もったいないんじゃね?」ということ。
裁縫の技術さえあれば、雑巾にしたり何なりあるだろう。
自分は男だから、それもいい。しかし、女性の下着は再利用法はないのだろうか。

そんな時、気になる情報を入手した。下着メーカーのワコールが、使い終わったブラジャーを回収し、固形燃料にリサイクルする活動を始めるとのこと。
典型的な物を捨てられないタイプの私には興味深い取り組みなので、早速お話をお伺いしてみた。

「元々、お客様も自分の使っていたブラジャーを捨てるのが恥ずかしいという思いがあるようで、また捨てる際にも金具の部分などを分別するのが大変という現状があるみたいなんです。そこで、当社で使い終わったブラジャーを回収して、固形燃料として再利用しようという試みを始めることにしました」
とのこと。

リサイクル方法は、まずワコールのリサイクル実施店舗で配布されている「ブラ・リサイクルバッグ」を入手。バッグに不要になったブラジャーを入れて店舗に渡せば、ワコールの方で責任を持ってリサイクルしてくれる(ワコール以外の商品は回収していない)。
預かったブラジャーはリサイクル処理工場へ運ばれ、紙袋に入った状態のまま粉砕。金具の部分などを除去して、産業の固形燃料として再利用されることになる。


実は2008年春にも、同様のリサイクルキャンペーンを実験的に行っており、その時は約3万枚(回収バッグの総重量より換算)のブラジャーを回収している。
今回は2回目のキャンペーンで、1回目より大規模な形で取り組まれることになる。

キャンペーン期間は2月12日~4月22日。なぜ、この期間かというと、実は2月12日は「ブラジャーの日」なのだ。
1913年2月12日は、アメリカでブラジャーが誕生した日と言われている。ハンカチをリボンの形に結んで、それを特許として取得したのがブラジャーの始まりとされており、それが2月12日なのだ。

そんな記念すべき日から、ブラジャーの有効利用に取り組むキャンペーンが開始されるのだ。素晴らしい。

またワコールのホームページでは、ブラジャーについているレースをリメイクする方法も提案している。
布物作家の中川糸子さんがブラジャーの余ったレースをリメイクして作った作品を紹介。アップリケの部分がマルチクロスや巾着袋、ネックレスなど可愛い小物に生まれ変わっている。
こういったリサイクル方法も、ワコールでは呼びかけているのだ。


確かに、ウチの姉がボロボロになったブラジャーをどう処理していたのかは全く記憶にない。私に見えないように隠れてウマいことやってたのだろう。だが、その分の面倒を実は煩わせていたのかもしれない。
他人に自分の下着の処理を知られることなく、またリサイクルさえもやってくれる「ブラ・リサイクルキャンペーン」。使い終わったブラの処理に困っている方は、参加してみては!?
(寺西ジャジューカ)