そんな彼を韓国へと向かわせたのが、韓国の伝統楽器・ケンガリだ。33歳の時、ケンガリの音色に魅せられた彼は、本格的に勉強するために渡韓。無形文化財チェ・ウンチャンを師として学んだ。日本に戻った後は「東京ビビンバクラブ」という名の日韓ミクスチャーバンドを結成するに至る。
その後も韓国にたびたび通いながら、韓国人ミュージシャンと交流を深めていく。カンサネ、ソ・ウヨン、チョン・イングォンといったミュージシャンのプロデュースにおいても才能を遺憾なく発揮した。
彼を慕うミュージシャンも多く、韓国でカリスマ的な人気を誇るロッカー・カンサネもそのひとり。最新アルバムで「サスガカスガ」という日本語の歌を彼に捧げているほどだ。
「韓国はなぜか肌が合うんですよね」とおっとりした口調で話す春日さん。2003年に、アマチュアミュージシャンだった釜山の青年、TJ(チョ・テジュン)を発掘し、韓国でHachi&TJを結成。2006年、52歳の年に韓国に定住し、ミュージシャンたちのプロデュース業や、自分のバンドのプロモーションにと、忙しく活動している。
Hachi&TJは現在、2枚目のアルバム発売を控えているということだ。