「卒業式」にはいま、下級生が出席しない学校が多いと知ったとき、正直、驚いた。
「代わりに、『6年生を送る会』があるのよ」と、周りのお母さんたちに説明されたが、どうにもピンとこない。
これって東京の学校の常識なんだろうか……。気になって、周囲の人たちに聞いてみたところ、これは何も東京に限った話ではなく、地域単位の傾向というわけではないよう。
また、「自分たちが子どもの頃でも、卒業式は卒業生だけ出席するものだった」なんて話も聞かれたが、教員のなかには、「確かに、今は下級生が出席しない学校が増えてますね」なんて声もあった。
今は「下級生が出席しない卒業式」が主流になってるの? なぜ?
都内や地方で教員をする友人・知人たちに聞いてみると、説明として挙がってきたのは、以下のようなものだった。
「卒業式は、卒業生と保護者のためのもの。いまはおじいちゃん・おばあちゃんの出席も多いし、単純に『会場が狭いから』という理由もありますよ」
「卒業式はあくまで『式典』。下級生が騒がしくしてしまうよりも、式は式としてきちんと行って、みんなで賑やかにお祝いしようというのは『6年生を送る会』で別に設けるんですよ」
「卒業式は、かなり長時間に及ぶので、低学年の子などにとっては厳しい。しかも、卒業式の時期は、まだ寒いので、体調を崩す子も出てくるという配慮もあります」
この「下級生が出席するか否か」については、けっこう温度差があるようで、自分自身が子どものころに出席していた人からは、「いまは下級生が出席しない学校が多いみたいで、寂しい……」なんて声が挙がったのだが、その一方で、自分自身が出席していない人からは、こういった声が多かった。
「もともと下級生が卒業式に出るという経験がないから、そういう発想もない。だから、別になんとも思わない」
確かに、そうかもしれない。
だが、卒業式には全校児童が出席するのが当たり前だった人間にとっては、全学年による壮大な「呼びかけ」があったり、下級生たちは「○組は○人泣いてた、△組は……」なんて密かにカウントしてみたり、「脇役」には「脇役の楽しみ」があったもの。
また、「縦割り」活動で仲良しになった上級生や、兄弟の晴れ姿を見るのも楽しみだったりしたものだけど……。
皆さんの学校の卒業式は、どうでしたか。
(田幸和歌子)
「代わりに、『6年生を送る会』があるのよ」と、周りのお母さんたちに説明されたが、どうにもピンとこない。
これって東京の学校の常識なんだろうか……。気になって、周囲の人たちに聞いてみたところ、これは何も東京に限った話ではなく、地域単位の傾向というわけではないよう。
また、「自分たちが子どもの頃でも、卒業式は卒業生だけ出席するものだった」なんて話も聞かれたが、教員のなかには、「確かに、今は下級生が出席しない学校が増えてますね」なんて声もあった。
今は「下級生が出席しない卒業式」が主流になってるの? なぜ?
都内や地方で教員をする友人・知人たちに聞いてみると、説明として挙がってきたのは、以下のようなものだった。
「卒業式は、卒業生と保護者のためのもの。いまはおじいちゃん・おばあちゃんの出席も多いし、単純に『会場が狭いから』という理由もありますよ」
「卒業式はあくまで『式典』。下級生が騒がしくしてしまうよりも、式は式としてきちんと行って、みんなで賑やかにお祝いしようというのは『6年生を送る会』で別に設けるんですよ」
「卒業式は、かなり長時間に及ぶので、低学年の子などにとっては厳しい。しかも、卒業式の時期は、まだ寒いので、体調を崩す子も出てくるという配慮もあります」
この「下級生が出席するか否か」については、けっこう温度差があるようで、自分自身が子どものころに出席していた人からは、「いまは下級生が出席しない学校が多いみたいで、寂しい……」なんて声が挙がったのだが、その一方で、自分自身が出席していない人からは、こういった声が多かった。
「もともと下級生が卒業式に出るという経験がないから、そういう発想もない。だから、別になんとも思わない」
確かに、そうかもしれない。
だが、卒業式には全校児童が出席するのが当たり前だった人間にとっては、全学年による壮大な「呼びかけ」があったり、下級生たちは「○組は○人泣いてた、△組は……」なんて密かにカウントしてみたり、「脇役」には「脇役の楽しみ」があったもの。
また、「縦割り」活動で仲良しになった上級生や、兄弟の晴れ姿を見るのも楽しみだったりしたものだけど……。
皆さんの学校の卒業式は、どうでしたか。
(田幸和歌子)
編集部おすすめ