男女問わずよく2名で居酒屋・ダイニングバーなどに訪れると、「カウンター席でしたらご用意できるのですが……」と申し訳なさそうに店員さんに言われたことってないですか?

私なんかはむしろカウンター席がいい! というくらいなのだが、“カウンター席なら嫌”と帰ってしまうお客様も少なくないとか。その理由としては、「落ち着かない」「店員や隣席に話を聞かれたくない」「席が狭い」などが挙げられた。


一方、カウンターを好む人の声は、「わからないことも直接質問できる」「お店の人とコミュニケーションがとれる」など。それに加え、これは特に鉄板焼き(お好み焼きなど)、焼き鳥などの目の前で調理をしてくれる場所に限るが、「すぐに注文ができて、料理や飲み物も目の前で作ってくれる」といった理由も挙げられた。私もカウンター席を好んでいる理由としては同様の意見だ。

先日、2名で銀座の鉄板焼「やきやき三輪」に行ったときのこと。テーブル席も空いていたが、「カウンターが空いてますよ~!」と真っ先に店員さんはカウンターを勧めてきたのだ。私としては願ったり叶ったりだが、嫌がる人はいないのか?

店長・中村さんに話を聞いてみると、関西弁できさくに答えてくれた。

「そうやなぁ。やっぱり個室やテーブル席がいいって言う人も多いかもしれんなぁ~。おそらく、プライベート空間を楽しみたいんやないか?」

では、なぜこのお店の店員さんはカウンターを勧めてくれたのだろう?
「うちの店は特にこうゆう店(鉄板焼き)やし、やっぱりカウンターで食べてってくれた方が、断然嬉しいやん! 話もできるしな。お客さんも目の前で作ってるものを食べた方が嬉しいやろ」

まさにそうだ。焼き鳥でもお好み焼きでも“できたてをそのまま受け取れる”ということは非常に嬉しい。それでいて、話も盛り上がるのだから良いこと尽くしではないか。


といっても、こればかりは人の好みの問題。「お客さんの心地ええ席で楽しんでもらえれば、それが一番いいと思うなぁ」というのが店長さんの意見だった。

私は次回もカウンター席で食事がしたい! と懇願したところ、店長さんは「今度来るときは予約してな! カウンター席は少ないから、すぐ埋まってしまうこともあるしなぁ」と言っていた。

そう。私のようなカウンターを好む人間にとっては、予約することが堅実な方法なのだ。

カウンター席が苦手な人も、是非一度どうですか?
(楓 リリー)