最近、よく耳にする言葉「草食男子」。実際、どういう男子のことを言うのだろう。
ネットで調べてみたところ、草食男子とは「協調性は高く、優しいが、恋愛には消極的な男子」のことのよう。

なんで、そんな風になるのだ……。しかし、そんな草食男子に恋愛の機会を届け、異性との仲を深めてくれそうなパーティーグッズが発売されている。それは、株式会社タカラトミーの『ラブヒゲ危機一発』シリーズのこと。

これは、かの有名な『黒ひげ危機一発』の新バージョン。『黒ひげ~』は、樽に短剣を刺していき、樽の中の海賊を飛び出させた人が負け、というアクションゲーム。

だが、『ラブヒゲ危機一発』のルールは、それとは一味違う。こちらは“恋のきっかけ作り”をテーマに開発され、付属の短剣に指令が書かれている。プレイヤーは順番に付属の剣を樽に刺していき、樽の中の“ラブヒゲくん”が飛び出したら、その人(剣を刺して飛び出させた人)が、その剣に書いてある指令に従わなければならない。そして、その指令内容が「右隣の人にひざまずいて手の甲にキス」とか「右隣の人の首の匂いを嗅ぐ」とか、もうドキドキの内容なのだ。

この『ラブヒゲ危機一発』、商品の特性上、合コンなどといった飲み会シーンで使用されることが多く、20代男女を中心に指示され、人気シリーズとなっている。
シリーズは、一昨年10月に発売された『ラブヒゲ危機一発』から始まり、6月18日には第3弾である『ラブヒゲ危機一発 DevilCupid(デビルキューピット)』が最新作として発売される。


6月に発売される新バージョンが前作までと違うところは、“ラブヒゲくん”の顔がオモテ(天使の顔)かウラ(悪魔の顔)、どちらの面が上を向いて着地するかによってプレイヤーの従う指令内容も、剣のオモテの指令(天使の指令)かウラの指令(悪魔の指令)のどちらに従うか変化する点である。
天使の指令は比較的実行しやすい罰ゲームが中心になっているのに対し、悪魔の指令はキツ~い罰ゲームが中心となっていて、まさに天国と地獄! 悪魔の指令にはハードな指令に混ざって時々、自分だけがオイシイ思いが出来る指令(気に入った異性と接近できる内容など)も混ざっているので、“悪魔の~”どころか内心ではコッソリ待望していたりしてな……。

では、どんな指令が用意されているのか。それを一部、ここにご紹介。
ある短剣は、天使の指令が「今までに付き合った人数分、まばたきする」。悪魔の指令は「今までに付き合った人数と思い出を語る」。
他の短剣には、天使の指令が「左隣の人と握手する」。悪魔の指令が「気に入った異性と指を絡めて手をつなぐ」と、ウレシ過ぎるもの。

だが、私のイチオシは、今年の1月に発売されたシリーズ第2弾『ラブヒゲ危機一発 Sweet』。このバージョンは、“出会いは進化する”をテーマに開発されており、短剣に書かれている指令が一際ドキドキさせるものとなっているのだ。

指令内容が、とにかく甘い。「一人選んで今日一日『ダーリン』『ハニー』と呼び合う」、「気になる人の瞳を見つめてプロポーズの言葉を言う」、「異性一人と2ショット 携帯の待ち受けにする」、「目をつぶって『キス顔』を5秒間する」、「隣の人に『んもう』と言いながらおでこをツンってする」、「異性の髪の匂いを嗅ぐ」と、想像しただけでキュンキュンもの。


この『ラブヒゲ危機一発』シリーズを開発したキッカケを、同社の開発担当にお伺いしてみた。
「友達とたまたま入った飲食店で、外国人のグループと知り合ったものの会話が続かず、盛り上がりに欠けていたときに、お店のカウンターに元祖『黒ひげ危機一発』を発見! これで遊び始めたところ、言葉の壁を超えて大盛り上がり!! しかも全員20歳オーバー。この時に『“黒ひげ~”は、子供だけのオモチャじゃないな』と実感し、見た目も内容もオトナ向けの『ラブヒゲ危機一発』を開発しました」
こうして、オトナのオモチャ『ラブヒゲ危機一発』が生まれたのだ。

シリーズに対する反響は「失敗できない合コン(仕事絡みなど)を無事盛り上げることができた」というものや「これで遊んで、実際に恋人ができた!」という声まで、非常に感謝されている模様。しかし、みんなやることやってんだな、畜生。

この『ラブヒゲ危機一発』シリーズは、全国の百貨店・量販店の玩具売り場、玩具専門店等で販売されている。
『ラブヒゲ危機一発』、『ラブヒゲ危機一発 Sweet』は1890円(税込み)で、『ラブヒゲ危機一発 DevilCupid』が2,100円(税込み)。

このゲームを純粋にドキドキしながら楽しみつつ、一日「ダーリン」「ハニー」と呼び合って(『ラブヒゲ危機一発 Sweet』)、なし崩し的に付き合っちゃうことになったら、これはもう役得である。書いているだけで胸が熱くなってきた。
(寺西ジャジューカ)