ネットブックやウルトラモバイルPCなどのいわゆるミニノートPCが最近つぎつぎ発売されているが、一体どこまで小さく薄くできるのか。この素朴な疑問をメーカーの富士通に聞いてみた。


――現在販売されているミニノートPCが小さくできた理由は。
「ミニノートPCとA4サイズのノートPCと比較して、おもに以下の点が大きな違いといえます。
・光学ドライブがないこと
・モニターサイズが小さいこと
・コネクタの種類・数が少ないこと
・CPUの消費電力が少なく、空冷部品が小さいこと
つまり、これらが小さくできた大きな理由です」

――小さくするうえで、メーカーとして苦労する点は。
「ユーザビリティ(使い勝手)に考慮したコネクタの配置とコンパクト性の両立です」

――現状よりもっと小さくするために、ネックとなっていることは。
「コストです。ネットブックは低価格であることが存在意義です。しかし、小さくしようとするとプリント板の高密度実装や液晶モニターの軽量・薄型・狭額縁化、さらに筐体やバッテリーの薄型化などが考えられますが、いずれも実現しようとするとコストアップにつながってしまいます」

――将来、どこまで小さくできるのか。
「当社製ノートPCでもっとも小さい『LOOX Uシリーズ』を提供していますが、今後も引き続き小型軽量化を追求していきます。ただし、キーボード搭載モデルの場合、キーボードの打ちやすさを確保する必要があるため、今以上に格段に小さくすることは難しいと思います」

具体的に、どこまでの回答は得られなかったが、まだ小さく薄くできる余地はありそうだ。大きな問題のひとつであるモニターやキーボードサイズもこれまで、技術の進化や創意工夫で薄く小さくなっているわけだし。あっと驚くようなミニノートPCが見られるのも、遠い未来ではないだろう。
(羽石竜示)
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