全国各地でひそかなブームを呼んでいる「ちくわパン」。一本丸ごとのちくわをどうだ! と言わんばかりにパンと組み合わせたインパクトが、一度目にするとどうしても素通りできない逸品ですよね。


元々、この「ちくわパン」は札幌にあるパン屋さん「どんぐり」が発案したものらしいが、数年前から全国のパン屋さんでもつくるところが増えつつあったり、大手パンメーカーのフジパンなども期間限定ながらクリームチーズ入りちくわパンを発売している。

そして、いよいよこの9月、「神戸屋」がついに「ちくわパン」を発売したという情報をキャッチ。さっそく食べてみたところ、わさび風味のマヨがパンとちくわを絶妙に結び付けていて、なんとも美味しい。庶民的でどこか懐かしいおかずパンで、ソーセージなどを挟んだパンよりなんとなくヘルシーな気がするのも嬉しいところ。考えてみればその昔、給食に出る「磯辺揚げ」をコッペパンにはさんで食べたりしてたな~とおぼろげな記憶が蘇ってきたりして、なるほど違和感ないはずですよね……。

「神戸屋」ならではのこだわりポイントなど聞いてみたところ、
「『ちくわ』といえば、やはり筒状の一本モノのイメージを皆さんお持ちかと思います。
そこで、一口目からちくわをしっかり味わっていただけるよう、ちくわとパンの長さが同じになるようこだわりました」

「また、ちくわと相性の良い味付けとしては、チーズ風味のマヨネーズソースなどが一般的です。しかし、今回の『ちくわパン』開発にあたっては、『おいしい』プラス『面白い』 味付けができないかということで、最終的に『わさびマヨ』に辿りつきました。わさびのツンとくる風味がアクセントとなり、一口目からインパクトのある味がお楽しみいただけます」とのこと。

確かに、パンにマスタードではなく「わさび」を使うというのは珍しいかもしれませんね~。なお、「ちくわパン」は今後も定番として販売されていくのでしょうか?
「基本的には、今秋の限定商品とさせていただいております。もちろん、お客様からのご要望をたくさんいただけるようでしたら、継続販売を検討いたしますが……。
ただ、冬場は素材に使用している『ちくわ』の需要が特に高まるため、材料を確保できるかどうかが鍵になりますね」
な、なるほど。冬場はおでん需要などが高まるため、ちくわが品薄になる可能性があるのですね……。現在、この神戸屋製「ちくわパン」は近畿を中心に発売中だそうなので、見つけたらついつい買ってしまいそうです。

と、そんなわけで、これまで冬場以外はなんとなく忘れ去られがちな存在だった「ちくわ」が新たな脚光を浴びる今日この頃。家でも簡単につくれそうなので、カレー風味、ツナマヨ、海苔チーズetc. この機会にオリジナルちくわパン作りにチャレンジしてみるのもイイかもしれません。
(野崎 泉)