コンパクトデジカメにストラップを付けている人、いない人、さまざまだと思う。
そこで、今回はストラップの必要性の是非を考えてみる。
コンパクトデジカメはどんどん薄型化が進み、ワイシャツのポケットに入るようになった。ゆえに、持ち歩きのとき、カメラをストラップで首に下げることはないわけだ。あえて首に下げると、歩くたびにカメラがブラブラするのが気になるし、ちょっと格好悪いようにも思える。
また、実用性の点でストラップが邪魔になることも。ある日、撮影しようとしたとき、ストラップが携帯電話や文庫本などに絡まってしまい、カバンの中からカメラをうまく取り出せず、シャッターチャンスを逃してしまった苦い経験がある。
以来、コンパクトデジカメにストラップを付けるのはやめた。だが、それが裏目に出た。撮影画像を確認していたら、階段を踏み外し転落。足を捻挫したうえ、カメラもレンズ部を強打した影響で、ズームの調子が悪くなった。
そんな経験をカメラメーカーのオリンパスイメージングに話したところ、
「撮影のとき、ストラップを手首に巻きつけたらどうですか」とアドバイスされた。
さらに、ストラップの使い方として、
「ストラップを首にかけた状態でカメラを被写体に向けて引っ張りながら撮影すると、手ブレが軽減しますよ」とも。
つまり、手だけでなくストラップによって首でもカメラを支えることになり、結果としてカメラの安定感が向上するという。
だが最近は、落下に強い耐衝撃機能を搭載するデジカメを使えば、落とすことをあまり心配しなくてもいい。また、多くのデジカメは手ブレ補正機能が付いているうえ、高感度設定でシャッタースピードを上げられるので、手ブレの心配も少なくなっている。
ただ、当然ながら耐衝撃や手ブレ防止機能を持たないコンパクトデジカメには、オリンパスイメージングのアドバイスは一理ある。
ちなみに、筆者は今でもストラップを使わず、ポケットからサッと取り出す派だ。あなたはストラップ派、それともポケット派?
(羽石竜示)