酒巻さんは、17歳で水商売に入り、19歳でママになるという快挙をなしとげた後、3年で5店舗の出店に携わり、その間、15人のママ&チーママを育成したという業界でも有名な名物オーナーママ。
長い間この業界を見てきた酒巻さんいわく、「確かに変わってきましたね。昔と違って、性格が良い扱いやすい子ばかりになりました」とのこと。ん~、それはいいことなのでは? と思ってお話を伺ってみると意外や意外。
「世代のせいなのか今の子は競争心がなく、恥ずかしいという感覚がない」んだそう。なんでも、昔は前借りや借金、日払いを頼むなんて人前ではしにくい。だからこっそり相談するものだったそうですが、今の子はなんとも思っていないので、いきなり初日から日払いにしてほしいと堂々と言ったりするんだそう。お金を払ってくれるのが当たり前と思いこんでいるので、お客さんに感謝することがないと嘆く酒巻さん。
それにはどうやって対処しているの? と聞くと、「キャバ嬢に必要なのは心づかいの教育です」ときっぱり。若い子は親切にしているつもりでも親身ではないので、それほど稼げないのだそう。最近はナンバーワンになるのも、大人しく聞き上手で、化粧も薄めなシンプルタイプの子。キャバ嬢の良くないイメージがつきすぎて、最近はお客のほうももう騙されないぞと思って来るので、ちゃんとした礼儀や優しさを求める人が増えているんだとか。
「もう若くてキレイなだけでは稼げないんです。事実、若くて可愛い子ばかりをおいているお店はお客さんが入っていないことも多い」とも。
なるほど、キャバ嬢=20代の若くて可愛い子というイメージはすでに旧型タイプのイメージなんですね!!
ちゃんと稼いでいるキャバ嬢の年齢はすべて25~30歳あたり。酒巻さんの会社では、アラフォーだけのキャバクラもオープンしたそうですが、やっぱり40代への気づかいに感動するお客さんも多く、売り上げもぐんぐん伸びているそう。「30~40代は職業意識がきちんとありますし、当たり前のことが当たり前にできる――お礼を言ったり、感謝したりという人として当たり前のことができる人」が人気の理由なんだそうです。
不況の風がふきあれるこのご時勢でも、酒巻さんの経営するキャバクラは右肩あがりなんだとか。
キャバ嬢への愛情こもったお話に、ついつい引き込まれましたよ。さすが、名物ママ!!
(カシハラ@姐御)