ヨーグルト人口がますます増えているそうだ。

ヨーグルトを食べるのは若い女性が中心、と思われていたのは少し前まで。
最近では男性を中心にじわじわ人気が上昇中。

この現象について、病院で食生活の指導をされている先生に伺うと、
「メタボリックシンドロームを気にする人が増えて来た頃からですね。食生活を見直したいという意見が増え、ヨーグルトの食べ方を教えて欲しいという声が多くなってきました」

これまでヨーグルトが好きだった人はもちろん、苦手だった人も「健康のために食べてみようかな」と、積極的に取りいれ始めたというのだ。

それも、「甘いヨーグルトやデザート的なヨーグルトではなく、健康のためにと無糖タイプを食べる人が増えてますね」と、無糖タイプのヨーグルトを好む人が年々増えているそう。
しかしそこで問題となるのが、無糖タイプのヨーグルトは大きすぎる、ということだ。

コンビニやスーパーなどで販売されている一人向けヨーグルトは、微糖やフルーツソース入りなど甘味が追加されたものが多い。
完全無糖のタイプは450グラムから500グラムが中心。ヨーグルトを食べ慣れない人や少人数家族からすると、そのサイズは少々大きすぎる。
小量カップで無糖タイプがあれば楽なのだが……と、ヨーグルトを販売する数社の会社にその理由を伺ってみた。
するとその答えは、いずれも「小さなタイプの無糖ヨーグルトは、市場に定着しにくいから」。つまり、売り上げが伸びないということ。
一人向けの無糖ヨーグルトを実際に販売をした会社さんもあるのだが、売り上げが伸びずにそのまま販売終了してしまったのだとか。


小さなカップの無糖ヨーグルトが市場に根付かない理由、それは食べ方にあるようだ。
無糖ヨーグルトのスタンダードな食べ方は、砂糖やフルーツ、ソースなどを追加するやり方。
メーカーさんが市場調査を行ったところ、およそ7割を超える人が「ヨーグルトに何かを加えて食べる」と答えているそうだ。

そして小さめカップのヨーグルトが一番よく売れるのはコンビニ。コンビニで買ったヨーグルトを食べる場所は、大半が外。
外で食べる場合、砂糖などを入れることができない。そんな理由もあって、小さめタイプの無糖ヨーグルトが生まれにくいという。

さらに無糖ヨーグルトは“大きいもの”というイメージがある。小さめカップで販売すると目につきにくいというのも、売り出しにくい理由のひとつだ。
しかし市場の様子を見て、「一人向けの無糖ヨーグルトが出る可能性はある」というメーカーさんも存在するので、今後の動きに期待だ。

しかし現段階で市場の無糖ヨーグルトのメインが大容量タイプというのなら、それに対応して食べ方を工夫しなければならない。
そこで栄養士の先生に無糖ヨーグルトを飽きずに食べる方法を聞いてみた。

「一気に砂糖を入れてしまうのはおすすめしません。小分けにして1回目はジャム。2回目ははちみつ、3回目は……と味を変えて楽しむのが飽きずに楽しむコツです」

さらに甘味だけではなく塩と胡椒を入れて食べれば、おつまみに。またしっかり水切りすれば、こってり濃厚なクリームチーズのような食感に。
意外とあれこれ使えるので大きすぎて躊躇していた人も無糖ヨーグルト生活、デビューしてみては。
(のなかなおみ)
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