話題の映画、『アリス・イン・ワンダーランド』。この連休中に観にいったという人も多いのでは? 私はまだなのだが、観に行く前にルイス・キャロルの原作を改めて読んでみようかな、と本屋に行ってみた。ディズニーのアニメーションや、子供向けの絵本などでは昔から親しんでいたアリスの世界。しかし、キャロル独特の言葉遊びのおもしろさは英語で書かれた原文で読んだ方がより楽しめる……というのはよく言われるところ。と言いつつ、ちゃんと最後まで読み通せるかいまいち自信が……と思っていたところ、こんな本を見つけた。

英語で書かれた原書の魅力をわかりやすく解説してくれる新書、『謎解き「アリス物語」』(PHP新書)。たとえば、最も有名な「終わらないお茶会」の場面。なぜ、お茶会がいつまでも終わらないのかにはちゃんと理由があったのだった。

マッド・ハッター(帽子屋)とアリスの会話に、不思議の国での時間(time)は、Timeと大文字ではじまる固有名詞として表現されているので、(概念としての時間ではなく)「時漢」として人並みの扱いをしなければならない、というくだりがある。ところが、帽子屋がコンサートで下手な歌を歌ったときに、ハートのクイーンが「He's murdering the time!(帽子屋が韻律を乱し拍子はずれの歌を歌っている)」とけなす。それを聞き付けた時漢が、この進行形のmurderを殺人未遂の「帽子屋が時漢を殺そうとしている」と文字どおりの!? 意味に捉えて機嫌を損ねることに。以来、時漢は6時のお茶の時間のまま動かないので、お茶ばかり飲んでいなければならない……というワケ。