あるむし暑い日の昼下がり。夏バテ寸前のところ、ふと思い出した。
「凍らせたイチゴがある!」 以前、食べきれなかったイチゴに砂糖をまぶして凍らせておいたことを思い出し、一つ口に入れてみた……冷たい! おいしい! 感激! 体の熱がスーッととれ、甘酸っぱさが疲れを癒してくれる。まさにカロリー控えめの天然シャーベット。他の果物でもできるだろうか? さっそく試してみた。

作り方は、果物を一口サイズに切って、ラップで包んだり、小さいビニール袋に入れたりして冷凍庫へ。イチゴなど、もともと一口サイズのものはそのまま凍らせる。2~3時間してしっかり凍れば出来上がりだ。


試した果物は11種類。凍らせることで繊維が壊れたため食感が変わるものはあるが、まずくてダメというものはなかった。
中でもおすすめは、バナナ、マンゴー、パイナップル、メロン、イチゴ、スイカ。
バナナ、マンゴーは甘さがしっかり感じられて美味! 牛乳と一緒にミキサーにかければ、バナナシェイクやマンゴーシェイクもできる。パイナップルやメロン、スイカは、それぞれの味のシャーベットが売られているが、それよりも味がナチュラルで、なんといってもヘルシー。罪悪感なく食べられる。


ほかに、キウイフルーツ、グレープフルーツ、オレンジ、チェリー、ブルーベリーを試してみたが、どれもおいしくいただけた。

番外編は、トマト、ミニトマト、そして熟した柿。トマト類は食べるときに皮がはがれてしまうが、凍らせるとデザート感覚で食べられる。スイーツとしてはちょっと青臭いかもしれないが、サラダとして食卓に並べれば、時間がたっても冷たく食べられるし、これはオススメ。柿は、昨年秋に熟してしまい食べきれなかったものを、母が凍らせてあったものを食べたのだが、これが意外にいい! 熟した柿は甘みがたっぷり、夏にはまず食べられないので、貴重な味だ。この秋、来夏に向けて準備してはいかが?

いろいろと試してわかったのは、凍らせると甘みを感じにくくなること。
バナナやマンゴーなど甘みが強い果物はそのまま凍らせればいいが、メロンやパイナップル、キウイなどは凍らせる前に食べてみて、ちょっと青臭かったり、甘さが足りなかったりしたら、好みで砂糖をかけてから凍らせるとおいしくいただける。(かけすぎると、ヘルシーという良さが半減してしまうのでご注意!)また、スーパーなどで売っているカットフルーツは手軽に凍らせることができるので、まず手始めにチャレンジするのに最適だ。

我が家では“フローズンフルーツ”と命名したこの食べ方、今一番のお気に入りだ。アイスクリームもいいが、今年の夏は自然の甘さで健康的に涼を楽しんでみてはいかがですか?
(ミドリ)