夏になると必ず聞くいやなニュースが海、川のレジャー先での「溺死」。なるべくそれを防止するためには、深くて流れの速い危険な場所では泳がないこと。
そして、救命胴衣(ライフジャケット)の着用が重要だ。実は、そういう注意が必要なのは人間だけではない。イヌにも救命胴衣を着せることがあるという。それって一体どうして?

ズバリ理由は、イヌも海や川で溺れることがあるから。では、そのような場所にイヌを連れて泳がせる習慣があるのか。
「欧米では、家族で出かけるアウトドアのレジャーが盛んで、当然イヌも連れてキャンプなどに行きます。
で、湖、川、海に行った場合は、水遊びを犬にさせるのは当たり前のことです」とイヌグッズ販売会社のsumainuさん。また、南カリフォルニアにはイヌの楽園とも言えるイヌ専用ビーチがあるそうだ。つまり、イヌの救命胴衣は欧米では定番アイテムなのだ。

では、イヌ用の救命胴衣とは具体的にどんなものか。国内で販売されている製品で、『ドギー ライフジャケット』(sumainu販売)という救命胴衣がある。カラーはどのような環境でも目立ちやすい蛍光イエローを採用し、可視性の高い反射ストリップを胴まわりに配置している。


小型犬用から大型犬用まで6種類のサイズを揃え、泳ぎの得意でない犬種でも安全に水遊びができるように背中部分に持ち手が付いている。いざというときに、飼い主が持ち手でイヌを誘導できるためだ。さらに、泳ぎやすさに配慮して、ナイロンのストラップで犬の身体にしっかりフィットするようにつくられているほか、蒸れ防止や乾きを早くするために、下腹部は通気性の良いメッシュ仕立てとなっている。

ところで今後、日本でもイヌの救命胴衣のニーズは広がっていくのだろうか。
「岡山県玉野市にある出崎海水浴場に、イヌ専用ビーチ『ドッグビーチ』ができるなど、イヌと水遊びを楽しめるスポットが増えつつあります」(同)
その他、高齢犬や肥満犬の水中でのトレーニングの際にも使われることがあるそうだ。

イヌと海、川などで遊ぶときはくれぐれも安全面を配慮してください!
(羽石竜示)