ゴミ問題を考えよう! には無反応なひとも、ゴミ問題を遊ぼう! なら少しは興味がわくんじゃないかなあ――そんな考えに基づきながら、ユニークなゴミ袋を提案しているのが、「GARBAGE BAG ART WORK」(ガベッジ・バッグ・アート・ワーク/以下GBA)。広告制作会社MAQ inc.が数年前から取り組んでいるユニークなプロジェクトだ。
すでにコネタでも、GBAが手がけた超キュートなうさぎの袋「ラビット君」やゴミ箱に住むキャラクター「オスカー」のゴミ袋を紹介しているが、先日ひさしぶりに新作が仲間入りした。それが、「畑でとれたゴミ袋」。
変わった名前の由来はその素材から。実はこれ、野菜や果物の栽培用ハウスとして利用されている農業用ポリエチレンをリサイクルしたものなのだ。通常はやぶれたり、汚れがひどくなったりして使えなくなると廃棄処分されるところを農家から回収。溶かして再資源化し、ゴミ袋として再生させている。
GBAのプロデューサーである山阪さんいわく、
「ゴミの減量、CO2の削減など、地球環境への負荷軽減につながる製品に育てていきたいと考えています。そもそも環境負荷を考えると、表面には何も印刷しない方がよいのですが、リサイクルが可能だということを多くの方に知ってもらうためのデザインであり、ネーミングであると思っています」
袋には大きく野菜の写真がプリントされ、インパクト大。雑貨感覚のデザインセンスで、環境問題に無関心な人たちにも広くアプローチしていきたいという。
商品は都内のアークヒルズで週末に開催されている“ヒルズマルシェ”にて、先月から発売中。当面は不定期ながら月1回のペースで出店していくそうだ(※その他の販売場所は決まり次第ホームページにて案内予定)。絵柄はキャベツ・トマト・たまねぎの3種類で、各5枚入り210円。
「ヒルズマルシェに来られるお客さまは、環境への問題意識も高く、リサイクルの取り組みにも興味を持っていただきました。出店者の多くは、産地や農家の方なので、自分のところで使っているハウスをリサイクルできるか相談を受けたりもしました」
実際のリサイクルにあたってはコストや作業面でのハードルも高いものの、興味のある農家の方にはぜひ問い合わせてほしいそう。また、ご当地野菜や果物などをプリントして特産をPRするなど、地域振興や地域活性化の手段にも利用してほしいとのこと。
本来はこのような袋がなくても、みんなが日頃からゴミや環境問題を意識できるのが理想的だろう。けれど、忙しい日常に追われ、それが難しい人が多い現代だからこそ、こうした変化球アプローチが効果を発揮するはず。
「畑でとれたゴミ袋」、畑のそとで今後どんなふうに育っていくのか楽しみです。
(古屋江美子)
※ゴミ袋は地域により回収条件に合わない場合がありますので、詳しくは自治体にお尋ねください
すでにコネタでも、GBAが手がけた超キュートなうさぎの袋「ラビット君」やゴミ箱に住むキャラクター「オスカー」のゴミ袋を紹介しているが、先日ひさしぶりに新作が仲間入りした。それが、「畑でとれたゴミ袋」。
変わった名前の由来はその素材から。実はこれ、野菜や果物の栽培用ハウスとして利用されている農業用ポリエチレンをリサイクルしたものなのだ。通常はやぶれたり、汚れがひどくなったりして使えなくなると廃棄処分されるところを農家から回収。溶かして再資源化し、ゴミ袋として再生させている。
GBAのプロデューサーである山阪さんいわく、
「ゴミの減量、CO2の削減など、地球環境への負荷軽減につながる製品に育てていきたいと考えています。そもそも環境負荷を考えると、表面には何も印刷しない方がよいのですが、リサイクルが可能だということを多くの方に知ってもらうためのデザインであり、ネーミングであると思っています」
袋には大きく野菜の写真がプリントされ、インパクト大。雑貨感覚のデザインセンスで、環境問題に無関心な人たちにも広くアプローチしていきたいという。
商品は都内のアークヒルズで週末に開催されている“ヒルズマルシェ”にて、先月から発売中。当面は不定期ながら月1回のペースで出店していくそうだ(※その他の販売場所は決まり次第ホームページにて案内予定)。絵柄はキャベツ・トマト・たまねぎの3種類で、各5枚入り210円。
「ヒルズマルシェに来られるお客さまは、環境への問題意識も高く、リサイクルの取り組みにも興味を持っていただきました。出店者の多くは、産地や農家の方なので、自分のところで使っているハウスをリサイクルできるか相談を受けたりもしました」
実際のリサイクルにあたってはコストや作業面でのハードルも高いものの、興味のある農家の方にはぜひ問い合わせてほしいそう。また、ご当地野菜や果物などをプリントして特産をPRするなど、地域振興や地域活性化の手段にも利用してほしいとのこと。
本来はこのような袋がなくても、みんなが日頃からゴミや環境問題を意識できるのが理想的だろう。けれど、忙しい日常に追われ、それが難しい人が多い現代だからこそ、こうした変化球アプローチが効果を発揮するはず。
「畑でとれたゴミ袋」、畑のそとで今後どんなふうに育っていくのか楽しみです。
(古屋江美子)
※ゴミ袋は地域により回収条件に合わない場合がありますので、詳しくは自治体にお尋ねください
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