書店を訪れては新刊をチェックするのが好きな私。料理本のコーナーも気になっていてよく行くのだが、この時期は、バレンタイン向けのチョコレート菓子の本が並んでいる書店が多い。
そんななか、『シリアルバー ~混ぜて、焼いて、切るだけ~』という本が目にとまった。中を見てみるとタイトル通り、さまざまな種類の『シリアルバー』の作り方が紹介されているレシピ本だった。

シリアルバーといえば、私の中では作るものというより、買うものというイメージ。でも、この本を見ていると、材料も作り方も、「こんなにシンプルなんだ!」と驚いた。しかも、この本では33種類ものシリアルバーのレシピを紹介。アレンジもいろいろできそうなので、かなり豊富な種類のシリアルバーが作れそうだ。

シリアルバーだけ、というのがレシピ本としても、とてもユニーク。ということで、この本を企画、編集したフリー編集者の小橋美津子さんにお話を伺ってみることに。まず企画した意図を聞いてみると……。

「コンビニなどで、『SOY JOY(ソイジョイ)』をはじめとする携帯食品を数多く目にするようになりました。シリアルのバーもよく見かけます。軽食あるいは朝食を、これで簡単にすませる人が増えてきているのでしょう。
でも、どこを探してもシリアルバーの本がないのです。そこで『好みの味に手作りしたシリアルバーがあれば家族にもきっと喜ばれるはず』と考えて企画しました」

たしかに。スイーツのレシピ本でいくつか紹介しているものはあるかもしれないけれど、『シリアルバー』オンリーのレシピ本はありそうでなかった。

ここで紹介されている33種は、コーンフレークがメインのごくシンプルなものから、グミやマシュマロを乗せた変わり種までいろいろ。どれを作ろうか迷ってしまう。そこで特にこの本の編集スタッフの中で人気があったベスト5と、その理由を教えていただいた。結果は以下のとおり!

1. コーンフレークバー……シンプルでサクサク感がいい
2. 全粒粉+ブルーベリーのバー……食べると力が漲ってくる感じ
3. アーモンド+レーズンのバー……木の実たっぷりで風味豊か
4. ポップコーンバー……軽さが新鮮
5. チョコ+コーンフレークのバー……絶妙のコンビ

それぞれ特徴があって、どれも美味しそう! おやつのように軽くつまめるのに、栄養があって食べごたえもあるのも『シリアルバー』ならではかも。

チョコレートを使ったシリアルバーをバレンタインデーに作ってあげる、なんていうのも新鮮! いろんなシーンで使えそうな一冊です。
(田辺 香)
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