初夏のドイツを代表する旬の味といえば、赤いイチゴと白アスパラガス。見た目もお目出たい紅白コンビが、スーパーで、レストランで、空っぽの胃袋を刺激します。
ドイツ人が特にこだわりを持つのが白アスパラガス。レストランやカフェには、「白アスパラガス専用メニュー」が登場し、スープにサラダ、ソテーにリゾット、アスパラのアイスにムース……と、アスパラづくしのシーズン限定料理が圧巻。また、家庭で調理する際のアスパラ専用ナイフや専用鍋もあり、この時期、アスパラを中心に世界が回っているような印象も。
イチゴのシーズンが長期間に及ぶのに比べて、白アスパラガスに関しては、毎年必ず「6月24日をもって収穫終了」と定められており、この日を境に、全国の野菜売り場から、ものの見事にアスパラガスが姿を消してしまいます。なぜこの日なのでしょうか?
洗礼者ヨハネの生誕日で、夏至の頃にあたる「6月24日」。6月24日から最初の霜が降りる日までは、少なくとも100日あるというところがミソ。白アスパラガスが、翌年もまた立派に成長するための力を蓄えるためには、最低100日という日数がどうしても必要なのです。
ユリ科の多年草アスパラガスは、通常10年ほど収穫が続けられ、一株から、年間約7本のアスパラガスを収穫できます。ただし、7本全てを収穫し尽くしてしまうと、その株自体の寿命が終わってしまいますので、6本目を収穫した時点で、その株には翌年まで手をつけません。こうすることで、7本目のアスパラが思う存分成長し、翌年の収穫に繋がるというわけです。
まれに、6月24日を過ぎてもアスパラが収穫されている畑がありますが、これは最後の7本目を収穫している証拠。え? それはタブーじゃないかって? いえいえ、ご心配なく。
機械化が困難なため、100%手作業で収穫されているアスパラガスは、決して安い買い物ではありませんが、それでもやっぱりアスパラ大好きドイツ人。6月24日までの間は、万難を排してアスパラを食べ続けるのです。
(柴山香)
ドイツ人が特にこだわりを持つのが白アスパラガス。レストランやカフェには、「白アスパラガス専用メニュー」が登場し、スープにサラダ、ソテーにリゾット、アスパラのアイスにムース……と、アスパラづくしのシーズン限定料理が圧巻。また、家庭で調理する際のアスパラ専用ナイフや専用鍋もあり、この時期、アスパラを中心に世界が回っているような印象も。
イチゴのシーズンが長期間に及ぶのに比べて、白アスパラガスに関しては、毎年必ず「6月24日をもって収穫終了」と定められており、この日を境に、全国の野菜売り場から、ものの見事にアスパラガスが姿を消してしまいます。なぜこの日なのでしょうか?
洗礼者ヨハネの生誕日で、夏至の頃にあたる「6月24日」。6月24日から最初の霜が降りる日までは、少なくとも100日あるというところがミソ。白アスパラガスが、翌年もまた立派に成長するための力を蓄えるためには、最低100日という日数がどうしても必要なのです。
ユリ科の多年草アスパラガスは、通常10年ほど収穫が続けられ、一株から、年間約7本のアスパラガスを収穫できます。ただし、7本全てを収穫し尽くしてしまうと、その株自体の寿命が終わってしまいますので、6本目を収穫した時点で、その株には翌年まで手をつけません。こうすることで、7本目のアスパラが思う存分成長し、翌年の収穫に繋がるというわけです。
まれに、6月24日を過ぎてもアスパラが収穫されている畑がありますが、これは最後の7本目を収穫している証拠。え? それはタブーじゃないかって? いえいえ、ご心配なく。
これは、その株がすでに10年間のお役目を終え、今季限りで現役引退するため、7本目を収穫することが許されているというサインです。
機械化が困難なため、100%手作業で収穫されているアスパラガスは、決して安い買い物ではありませんが、それでもやっぱりアスパラ大好きドイツ人。6月24日までの間は、万難を排してアスパラを食べ続けるのです。
(柴山香)
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