もともと、生物界でのオスというのは、メスとの交尾をかけて熾烈な戦いを繰り広げるものであり、勝負と性欲というものには何らかの関係性があることはこれまでも指摘されてきた。そんな中で、アメリカ・ビラノバ大学心理学部のパトリック・マーキー准教授ひきいる研究グループが注目したのは、インターネット検索。彼らは、勝利を収めた男性は、通常よりもより多くのエロサイトを閲覧するようになるのではないか、と考えたわけである。
この仮説を証明するために、彼らが注目したのはアメリカ大統領選挙。アメリカ大統領選挙では、投票結果が州ごとに集計される。そのため、州ごとの投票結果を調べることで、その州では「選挙に勝った(=投票した候補者が当選した)」人が多いのか、あるいは「選挙に負けた(=投票した候補者が落選した )」人が多いのかが分かるようになっている。
マーキー准教授は、この仕組みを利用して、2004年、08年の大統領選挙と、06年の中間選挙に関して、投票前後のインターネット検索履歴を、州ごとに分析した。その結果、選挙に勝った人が多い州では、選挙後にエロサイトを探すための検索回数が上昇し、反対に選挙に負けた人が多い州では減少したことが明らかになったのだそうだ。この研究結果が選挙以外でも適用できるとすれば、例えば、スポーツの試合に勝利したチームの選手や、そのチームを応援していたサポーターは、試合後によりエロい人になっているということになる。
ただし、変化があったといっても、ほんの1~2%の話だそうなので、勝負に勝ったからといって突然シティーハンター冴羽リョウばりにエロくなるわけではないので、誤解のないよう。
(珍満軒/studio woofoo)