今年の夏も終わり。今年も相変わらず暑かった夏だが、終わってしまうとなると少し切ない。
そんな終わりゆく夏にぴったりなおもちゃが、大阪にあった。
そのおもちゃの名前を“華美棒”(はなびぼう)という。これは大阪の有限会社unitさんが開発販売するおもちゃ。
長さ20センチほどの棒の先に、細く切られたリボンが何本もぶら下がり、一見すると江戸時代の火消しが使っていた纏のよう。
これの遊び方と言えば、ただただ回すだけ。凝ったことはなにもない。無心に回すだけだ。
まずはリボンの部分を下に向けて回す。左右に軽く振るように回せば、リボンが光を受けて揺れ、まるで線香花火。上に向けて回すと不思議と丸く広がり、ふんわり浮かぶシャボン玉のように。
さらに回し方によってはヒョウタン状態にもお団子状にもなるなど、いろいろと形を変えるのがおもしろい。
特に線香花火のように見える回し方はなんとも涼しげ。
火も使わないので安心安全。部屋の中でも小さな子でも、気軽に花火気分を楽しむことができそう。
もちろん昼だけでなく、部屋のかすかな光の元でくるくる回すと情緒豊かな雰囲気に。
種類は、太陽の光の下で回すのにぴったりなシャボン玉と、部屋の中で回したいレインボーの二種類。
回し方だけでなく光の当て方によっても受ける印象が変わるのだとか。
unitさんが言うにはこの華美棒の構想自体は、何年も前からあったそう。
お年寄りが紙を切ってコマや風車などを作り、子供たちに贈っている様子を見た。その時から構想が始まった。
既製品には無い手作り感。手作業で大量生産はできない素朴なおもちゃ。しかし確実に末永く愛される、そんなおもちゃを作りたい。その夢を形にしたのがこの華美棒なのだ。
今は東急ハンズや屋台、天橋立などで販売中。子供向けにと作ったおもちゃだが、3年たった今では老人ホームでも人気なのだそう。棒をくるくると動かす動きが手先の訓練になるそうで、指導員が回し方を教えてくれるホームもあると言う。
そして遊ぶ様子を見た孫世代の子供たちが夢中になる。祖父母たちがそれをプレゼントする……と、unitさんの希望通りの世界が広がりつつある。
去年のギフトショーでは中間発表2位に輝き、今では全国からも購入希望者が増えたという華美棒。完全手作りなので大量には作れないそうだが、この小さなおもちゃは確実に広がっている。
最近のおもちゃはとかく派手で賑やか。それに比べると、華美棒はずいぶん地味だ。
しかし年代を問わず、簡単。手作りの良さを味わいつつ、こんなおもちゃで夏の終わりをしっとり過ごすのも。
(のなかなおみ)
そんな終わりゆく夏にぴったりなおもちゃが、大阪にあった。
そのおもちゃの名前を“華美棒”(はなびぼう)という。これは大阪の有限会社unitさんが開発販売するおもちゃ。
長さ20センチほどの棒の先に、細く切られたリボンが何本もぶら下がり、一見すると江戸時代の火消しが使っていた纏のよう。
これの遊び方と言えば、ただただ回すだけ。凝ったことはなにもない。無心に回すだけだ。
まずはリボンの部分を下に向けて回す。左右に軽く振るように回せば、リボンが光を受けて揺れ、まるで線香花火。上に向けて回すと不思議と丸く広がり、ふんわり浮かぶシャボン玉のように。
さらに回し方によってはヒョウタン状態にもお団子状にもなるなど、いろいろと形を変えるのがおもしろい。
特に線香花火のように見える回し方はなんとも涼しげ。
火も使わないので安心安全。部屋の中でも小さな子でも、気軽に花火気分を楽しむことができそう。
もちろん昼だけでなく、部屋のかすかな光の元でくるくる回すと情緒豊かな雰囲気に。
種類は、太陽の光の下で回すのにぴったりなシャボン玉と、部屋の中で回したいレインボーの二種類。
回し方だけでなく光の当て方によっても受ける印象が変わるのだとか。
unitさんが言うにはこの華美棒の構想自体は、何年も前からあったそう。
お年寄りが紙を切ってコマや風車などを作り、子供たちに贈っている様子を見た。その時から構想が始まった。
既製品には無い手作り感。手作業で大量生産はできない素朴なおもちゃ。しかし確実に末永く愛される、そんなおもちゃを作りたい。その夢を形にしたのがこの華美棒なのだ。
今は東急ハンズや屋台、天橋立などで販売中。子供向けにと作ったおもちゃだが、3年たった今では老人ホームでも人気なのだそう。棒をくるくると動かす動きが手先の訓練になるそうで、指導員が回し方を教えてくれるホームもあると言う。
そして遊ぶ様子を見た孫世代の子供たちが夢中になる。祖父母たちがそれをプレゼントする……と、unitさんの希望通りの世界が広がりつつある。
去年のギフトショーでは中間発表2位に輝き、今では全国からも購入希望者が増えたという華美棒。完全手作りなので大量には作れないそうだが、この小さなおもちゃは確実に広がっている。
最近のおもちゃはとかく派手で賑やか。それに比べると、華美棒はずいぶん地味だ。
しかし年代を問わず、簡単。手作りの良さを味わいつつ、こんなおもちゃで夏の終わりをしっとり過ごすのも。
(のなかなおみ)
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