今年は例年になく省電力が特徴のLED電球が世間で注目された。なので、これまでいろいろなLED製品を紹介したが、今回もまたちょっと変わったものを見つけた。
それは、ソケットにつながなくても光るLED電球。それって何に使うの?

ソケットから外してそのまま懐中電灯として使うというのが答え。それはこのほど発売された『BIG-29 充電式LED電球 ひかりん』(阪和)で、寿命4万時間、従来の電球より70%節電といったLEDならではの特徴を持ちつつ、充電池を内蔵することで手持ちでの点灯を実現した。連続使用時間は最大5時間。また、持ちやすさに考慮して、本体とソケット接続部の間が伸びるようになっている。

さて、そもそもLED電球と懐中電灯を合体させた理由はなにか。メーカーの阪和さんに聞いた。
「常に家庭内で使用される物で、災害時に役立つ商品は何か考えました。それが電球と懐中電灯の組み合わせだったのです」
電球なので懐中電灯の保管場所は天井。つまり、停電になっても誰でもすぐ見つけられる場所なので、即座に懐中電灯として対応できるというわけだ。

特殊な製品だけに開発・製造段階でとくに難しかった点、こだわった部分がありそうだが。
「はい、あります。
電球の形状ではいざというときに持ちにくいので、柄の部分を伸縮構造にしたのですが、それが製造の上で難しく、こだわった部分でもありました」
「発光部分が通常電球のように丸くなっていると、光が分散してしまい、明るく見えません。なので、できるだけ支障のない程度に平たくつくりました」
持ちやすさと明るさに力点をおいたLED電球なのだ。

だが、懐中電灯として使っていて過って床などに落としても大丈夫なのか。
「安全性を考慮して通常電球と違い、プラスチック製のカバーを採用しました。これにより、手持ちでの使用時のまさかの落下でも安全・安心です」
これはいい。やっぱり災害時は動揺しているので、うっかり落としてしまいそうだから。

災害は起って欲しくないが、起ってしまうもの。そんなときにすぐに光を提供してくれる道具はどこの家にも絶対に必要だと思う。月並みだが、「備えあれば憂いなし!」。その通です。
(羽石竜示)
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