
博士号を取ったものの研究機関や大学教員公募に落ち続け、オーバードクターのまま三十路に突入してしまった主人公の「高杉温巳(はるみ)」。その彼のもとに、両親を亡くした中学生の従姉妹「久留里」がやってきて同居をすることになりました。
あまり他人に心を開かない、口数の少ない久留里ちゃん。でも、幼いころから母親と2人きりで生活をしていたので、高杉家の家事を積極的にこなしていきます。そして、主に家計節約のために自炊をしていくのですが、ここで温巳くんが保護者感を出すために、お弁当を担当することを久留里ちゃんに宣言するのです。こうして、久留里ちゃんが夕食を作り、温巳くんがお弁当を作るという、お弁当暮らしがスタートするのでした。
ところが今まで料理をしたことの無い三十路独身男性と中学生のコンビなので、最初のうちは失敗をするする。でも、二人で失敗を積み重ねながらお弁当を作っていくことで、徐々に二人の絆が深まっていくのです。
温巳くんは高校生のころ、7歳上の叔母である美哉ちゃん=久留里の母親にお弁当を作ってもらっていたのですが、そのときの味を思い出しながらハンバーグを作り「それ、高杉家の味だから」と格好つけてみたり。でも、節約大好き特売品大好きの久留里ちゃんに深夜コンビニで特売品じゃない調味料を買ったレシートを見つけられてにらまれたりします。