往年の東映映画タイトルや役者名をどんどん並べているのは神奈川県横浜市長、林文子。2月16日(木)、横浜市長定例記者会見での光景だ。
「でも、ごめんなさい。『プリキュア』は観ていないんです(笑)。DVDで観ます!」
3月17日(土)公開の「映画 プリキュアオールスターズNewStage みらいのともだち」が、横浜市とのタイアップキャンペーン(「横浜でプリキュアに会おう!!キャンペーン」)を実施することが決定(3月10日~4月8日)!
タイアップを記念して、定例記者会見中に「プリキュア」についての説明をするそうだ。場所は横浜市役所。って、市役所で「プリキュア」!? と、最初はイメージがまったくつかめなかった。会場に入っても、なんだか厳粛なムード。テーブル席に座っている人たち。あれが記者クラブというやつなのだろうか。
「映画と連携し、子どもから大人まで多くの人に春の横浜を訪れていただき、地域の活性化につなげていきたい」
林市長の挨拶からはじまった定例記者会見。学生時代、全校集会で校長の話すらまともに聞けなかった俺がまじめに聞けるかどうか不安だったけど……。市長の話が面白い! 「『プリキュア』は観ていますか?」という記者からの質問に対し、好きな東映映画の話をして、でも「プリキュア」は……とオチまで付ける。「やるやん!」と「スマイルプリキュア!」の日野あかねなら言いそうだ。
その後は、キャンペーンの内容説明。特に気になったのが「プリキュアフォトスポット巡り」だ。
赤レンガ倉庫、横浜コスモワールド、象の鼻テラスなど6か所の観光施設と、3か所の市内映画館で、等身大のプリキュアたちと記念撮影が撮れる。観光施設ではシリーズごとのプリキュアに会うことができ、俺が一番気になっているのが、横浜コスモワールドの「Yes!プリキュア5GoGo!」だ。うん、まずここから行こう。
ほかにも「横浜市営地下鉄駅スタンプラリー」や「プリキュアデザインのラッピングバスの運行」などもあり、街中がプリキュア一色に!
「プリキュア」横浜限定オリジナルデザインのダイヤルカードを12万枚作成し、市内の医療機関や区役所、図書館で配布。子どもの急な病気やケガについて相談できる「横浜市小児救急電話相談ダイヤル」(#7499)キャンペーンだ。昨年11月に新設したけど、周知してもらうのはなかなか難しい。
「ほんとうにかわいいので、はやく見てもらいたいです」と、林市長はダイヤルカードのデザインをほんとうに気に入っているようだった。「この場でお見せできないんですか?」と役員の方にも聞いていたけど、まだ製作段階にあるので、見本は持ってこられなかったそうだ。残念……!
また、東映アニメーションからは、「フレッシュプリキュア!」(09年)から、最新シリーズ「スマイルプリキュア!」(12年)のプロデューサー、梅澤淳稔が登壇。
2009年に公開した「映画 プリキュア オールスターズDX みんなともだちっ☆ 奇跡の全員大集合!」では、作中にマスコットキャラクターのたねまるが登場するなど、横浜開港150周年とタイアップ。今回の「プリキュアオールスターズNewStage」は「プリキュアオールスターズ」の4作目。タイトルも「プリキュアオールスターズDX」からリニューアルし、「オールスターズ」の原点である横浜もういちど舞台に選んだそうだ。
「マリンタワーをボキっと折ったり……違う違う、横浜をボコボコに……じゃなくて……縦横無尽に大活躍する映画をつくれて、スタッフ一同喜んでいます。ひとりでも多くの方にご覧いただければと思っています。ご期待ください!」とジョークもはさみ、終始和やかなムードだった。定例記者会見ってこんなに笑いが起きるものなんだなあ。
梅澤プロデューサーも言っていたように、「NewStage」の舞台は、「DX1」と同じ横浜だ。今回、多くの観光施設が描かれると言っていたけど、「DX1」でも馬車道、ワールドポーターズ、横浜ランドマークタワーなどが作中に登場。エンディングでも、プリキュアたちが横浜コスモワールド、中華街、赤レンガ倉庫などで遊んでいる姿が描かれている。もう、あらかた有名施設は登場してしまったんじゃないかと思っていた。前作「DX1」からどう進化し、旗揚げをするのだろうか。3月17日の公開が楽しみだ。
(加藤レイズナ)